グルメキャリーで転職・就職に成功した飲食人インタビュー
築地 さらしなの里
北野 篤さん
給料をいただいて、勉強させてもらっている自分がじれったくて。
北野 篤さん
23才入社2ヶ月
現在/キッチンスタッフ
1990年、東京墨田区生まれ。中・高校時代はバスケット部に所属。大学に入学するも、将来の進路に行き詰まる。3年のとき、料理の道を志そうと決意し、調理師専門学校に入学、調理の基礎を学び卒業後、今回の就職となった。
お店(会社)を選んだポイント
求人広告を見て、入社3ヶ月後からそば打ちを学べること、そのときのそば粉をお店が負担してくれることなどを知り、そば職人として早く成長できる仕事場だと感じました。また、そばだけでなく日本料理のこと、接客サービスのことなど、明治32年創業の老舗そば屋ならではのノウハウを学べる絶好のチャンスだと思いました。
2014年8月掲載
入社2ヶ月になりますが、仕事場にはだいぶ慣れましたか?
まだまだ緊張する毎日です。ただ、みなさんがとても親切に見てくれるので、ありがたいと思っています。甘えてはいけないんですけどね。
はじめての就職にそば業態を選ばれた理由は?
子供のころから、カレーそばが大好きで(笑)。
カレーライスじゃなくて、そば?(笑)
はい。自分の根っこの部分に、そば職人になるという想いがあったのかもしれないですね。それで大学を辞めて、調理師専門学校に入り直したんです。
手ばやく、力づよく、全体を見て。4代目店主、赤塚さんから厳しいアドバイスを受けながらの木鉢作業のトレーニングが続く。
なぜ採用されたと思いますか?
これから社会人になるわけですから、面接時間を守り、スーツで臨むという当たり前のことを実行しました。そして面接のなかで「自分の包丁を持ち込んでいいですか?」とか、できるだけやる気があることを言葉に盛り込むようにしました。店主から「そば職人は体力勝負。楽な仕事じゃないけど、大丈夫か?」と聞かれたんですね。中・高校時代にバスケットボールをやっていたこともあって、体力には自信がありました。それで「大丈夫です!」とはっきり言えたこともよかったのかもしれませんね。
今やっている持ち場は?
ホールに入って、お客さまから注文をいただき、そばを提供すること。昼すぎには洗い場、夜にむけての仕込みをやって、夜の時間帯にはお酒を出すこともやります。
いろいろ覚えられていいじゃないですか。
お客さまと接することができるホールは、とても勉強になります。
こちらのお店では入社後3ヶ月後から実際にそばづくりのトレーニングに入るそうですね。
今、少しずつですが、木鉢作業のトレーニングをさせてもらっています。石臼で挽いたそば粉につなぎの小麦粉と水を入れ、練り上げていく作業です。仕込みが終わって、時間が空いたときとか、営業が終わったあとなどを、トレーニングに使っています。大変ありがたいことに、トレーニングとして使うそば粉はお店で負担していただいています。
お客さまに出せる品質のものができるようになりましたか?
いや、まだまだです。それに今後は玉を伸ばし、包丁で切るという作業も習得しなければなりません。道は険しいというのが実感です。
時間をつくって回数をこなすしかないですよね。
失敗も成功も、何度も繰り返すことが必要だと感じています。卵焼きとかは、家のキッチンでもトレーニングしています。給料をいただいて、勉強させてもらっているのがありがたいと思う反面、なんだか自分がじれったくて…。
給料の使い道は?
店主から言われているのは、実家から通勤しているんだし、とにかく貯金しなさいと。いつかきっと役に立つからと、そう言われているので。
今は遊ぶことより、まず仕事、ですね。
仕事で成長したいという気持ちでいっぱいです。1日でも早く、周りから信頼される存在になりたいと思っています!
築地 さらしなの里 店主 赤塚 滋行さんの採用のキメテ!
「そば職人は体力勝負。とてもしんどい仕事だけど、がんばれますか?」──今回お会いしたすべての人に同じ質問をしたところ、北野君だけが自信をもって「大丈夫です!」と答えてくれました。それが採用の決め手です。ただ、未経験の彼は、まだまだ未知数であることも事実。今は給料をもらって勉強する立場ですが、1年後には社会人として、そば職人として成長するぞ、という強い自覚をもち、日々の仕事に全力を尽くしてほしいですね。とても期待していますよ。
築地 さらしなの里
住 所:東京都中央区築地3-3-9
電 話:03-3541-7343
定休日:日曜・祝日
時 間:月~金 11:00~21:45
土 11:00~15:00
交 通:日比谷線「築地駅」より徒歩1分
文:高木 正人 写真:ボクダ 茂
2014年08月21日 掲載
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