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株式会社 ジー・フィールド社

代表取締役 原田 智昭

いかにお客様に喜んでいただけるか。
店の存在価値はそこにある。

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原田 智昭
– Tomoaki Harada –

1974年、東京都生まれ。高校卒業後、アルバイトをきっかけに飲食の世界へ。その後、ホテルや街場のレストランの勤務を経て、大手外食産業企業に就職。2007年12月、(株)ジー・フィールドを設立。2011年12月、ワインバル八十郎商店の第1号店を船橋にオープン。2014年4月、ウミネコ醸造(株)を設立。現在、首都圏に10店舗を展開中。

オープン3日でこの方向は間違っていないと確信した

 今年2月、国際金融拠点であり、グローバルビジネスの場でもある大手町の1丁目1番地に、「大手町 ワインバル 八十郎商店」がオープン。ジー・フィールドの記念すべき10店舗目は、初の大型商業施設への出店となった。新たなステージに突入し、代表の原田氏は意気込みを語る。

「このようなフラッグシップとなる店は常に満席で、入れない状態をキープすることが使命です。そうであればこそ、店舗展開し続ける価値があります。どんなに店を増やしてブランドが浸透しても、かえってお客様にチェーン店と呼ばれて避けられてしまうでしょう。『あの街で流行っている店が近所にできてうれしい』と、お客様に言っていただける店であり続けなければならないと思っています」

 これまで街場を中心に展開してきた同社だけに、勝手が違う部分も少なくない。店の雰囲気づくりもその1つだ。

「八十郎の内装の基本コンセプトは、現地の店に近づけること。壁面に岩などを配置したり、温もりのある古びた空間を演出しています。泥くさい街場感が売りですから、新築のきれいなビルの中にどこまでそれを再現できるかに苦心しました」

 そもそも1号店はとりたてて演出しなくても、独特の雰囲気のある古びた空間だったという。2011年、船橋の路地裏でその一軒屋に巡り合ったことが『ワインバル八十郎』の誕生するきっかけとなった。

「築70数年の古い家でちょうどいい感じでした。ここにワインバルをつくったら、船橋の人たちに喜んでもらえるに違いないだろうと考えました」

 ところが、オープン当初の来店客は1日に数名のみ。地図にも載らないような細い小路に立地していたからだ。

「開店の告知を全くしていませんでしたし、駅からは近くても地元民しか通らないようなところでした。ただ、来てくれたお客様はみんな喜んでくれる。口をそろえて、『こういう店ができてうれしい』と言ってくださるんです。オープンして3日で、この方向は間違っていないと確信しました」

 2週間後にはたちまち満席の状態。3ヶ月が過ぎる頃には、”予約の取れない店”として広く知られるように。原田氏自らも「もっとゆっくりだと思っていた」というほどのスピーディさで人気店へと成長を遂げていった。

繁盛店を支えているのは高いクオリティとパフォーマンス

 確かな手応えをつかんだ原田氏はすぐさま次の行動に出る。独立後、最初に立ち上げた思い入れのある居酒屋を手放し、2店舗目も社員に譲渡。ワインバルの経営に集中して、全力を尽くしてきた。以後、毎年のように新店をオープンし着実に展開を続けている。

 繁盛店をつくり上げる秘けつはどこにあるのだろうか──?

「いかにお客様に喜んでいただけるか。店の存在価値はそこにあります。そのためにも、高いコストパフォーマンスを追求しています。八十郎ブランドの客単価は3500円です。価格設定の根拠として、上司が部下2人を誘って1万円くらい、若いカップルでも6800円くらいで済むようにと考えました。当時、そういう店は他にありませんでした」

 にわかにブームが起こり、ワインバルを謳う店が何倍にも増えた今も、その人気は群を抜いている。連日満員の店を支えているのは他でもない、高いクオリティにある。

「メニューではとりたてて安全・安心を主張していませんが、加工品も化学調味料も一切使っていません。野菜のほとんどは無農薬・有機栽培、肉も原産地指定です。だからといって、最近よく見かける”これはすごいんだ”と自慢するようなアピールは苦手でね(笑)。美味しいものを突きつめれば有機栽培の野菜になり、化学調味料も使わなくなるというだけのことです」

 原田氏はソムリエでもあり、ワインのプロフェッショナル。ワインの品揃えも、他店とは一線を画している。

「客単価を3000円台で収めようと思えば、選べるワインはどうしても限られてきます。大手スーパーで1000円以下で買えるようなものばかりになってしまいます。実は、ワインバルでワインの差別化はできないんですよ。どんなに人気のあるバルでも、そこのメニューを写メに撮って、そのまま酒屋に注文すればいい。だから、子会社を立ち上げたのです」

 2014年に設立したウミネコ醸造は、ワインをはじめ生ハムなどの食材の直輸入・卸販売を行う会社。直接、現地まで出向き、信頼できる生産者から確かな品質のものを輸入している。選りすぐりのワインで差別化に成功しただけではない。飲食業界を取り巻く環境がますます厳しさを増す中で、子会社に輸入商社を有することは大きなアドバンテージになるだろう。

「食材価格が高騰して、人件費もどんどん上がる中、それをどう消化するか。誰にでもできる一番簡単な方法は値上げをすることです。当社では食材もすべて輸入しているからこそ、上昇した原価をお客様に提供する価格に転嫁しないで済んでいます」

高波 利幸さん

未来のマーケットを担う若い世代に選ばれる店でありたい

 ワインを通してより豊かな世の中に──新たな日本の食文化を創るというのが、原田氏が掲げるビジョン。単なる数値目標は設定していない。

「100店舗、1000店舗といった目標があれば、わかりやすいかもしれませんが、店を増やすこと自体はそんなに難しいことではありません。だからこそ、安易に店舗展開してはいけないと考えています」

 ワイン文化の普及のためにも、メインターゲットを未来のマーケットを担う若い世代に置いている。

「社会人になり、お金に少し余裕ができて、いつまでも居酒屋じゃダメだなと感じたときに選んでもらえる店でありたいですね。20代でワインの美味しさに目覚めた人は向こう40年ずっとワインを楽しんでくれるでしょう」

 今後は”原点回帰”して、地域ごとの特性に合わせた地域密着型の出店に力を入れていく予定。さらには、本場に倣った1、2ユーロでワインを飲める立ち飲みスタイルのバルなど、原田氏の構想は尽きることがない。

 一方、今年7月には新ブランドの立ち上げのため子会社を設立。スタッフの提案を具現化した牛たん居酒屋という新たなチャレンジも始動している。

「価値のある提案があれば、世の中にどんどん出したいと思っています。飲食の仕事に必要なのは素直な心と謙虚さ。そして、せっかく選んだ仕事なのですから言われたことをやるだけではつまらない。自分で考えて行動することです。この街ならこういうことをすれば喜んでいただけるのではないかと考えて動ける人と一緒に、これからも多くのお客様を喜ばせたいですね」

349shop.jpg【取材店舗】大手町 ワインバル 八十郎商店

株式会社 ジー・フィールド
─ 店舗情報 ─

大手町 ワインバル 八十郎商店

住 所:東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング B1F

電 話:03-6273-4586

船橋 ワインバル 八十郎商店

住 所:千葉県船橋市本町5-3-2

電 話:047-481-8062

東京 ワインバル 八十郎 築地店

住 所:東京都中央区築地1-3-4 1F

電 話:03-6264-0986

御徒町 ワインバル 八十郎

住 所:東京都台東区上野3-22-3 ジイドビル1F

電 話:03-6240-1286

炭火 ワインバル 八十郎 新富二丁目

住 所:東京都中央区新富2-5-10

電 話:03-6222-8456

船橋 ワイン食堂 862

住 所:千葉県船橋市本町4-44-11

電 話:047-407-3300

現在、10店舗展開中

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文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

2017年09月07日 掲載

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