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一般社団法人 日本洋食協会

会長 岩本 忠

「洋食=Yoshoku」となる未来を目指して

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岩本 忠 – Tadashi Iwamoto –

1975年、東京都生まれ。高校在学中のアルバイトをきっかけに、焼肉店に就職。その後、建設や不動産などの異業種を経て、27才で宅配寿司の立ち上げに携わったのを機に、再び飲食の世界へ。2003年、生家の店を業態転換し、老舗洋食店「銀座キャンドル」を復活させる。2016年8月、一般社団法人 日本洋食協会を設立し、会長に就任する。

立ち位置のない洋食の未来を危惧 一般社団法人日本洋食協会を設立

 洋食といえば、ほっとする懐かしい味わい。全国各地に、長きにわたって人々から愛され続ける老舗の名店が数多く存在する。ハンバーグやオムライスなど、わが家の味として家庭料理を思い浮かべる人も少なくないだろう。

 日本人にとってなくてはならない、身近な洋食だが、その定義ははなはだ曖昧なものである。

 洋食って何?――質問されて正しく説明できる人はそういないはずだ。

 一般社団法人日本洋食協会の初代会長を務める岩本氏が団体を立ち上げることになったのも、海外の友人たちとのそんなやりとりがきっかけだった。

「シンガポールでカフェのプロデュースをしていたとき、周りの外国人から『レストランをやっているんだよね。寿司? それとも天ぷら?』とよく聞かれて困ってしまいました」

 当時、岩本氏は老舗洋食店「銀座キャンドル」のオーナーを務めていた。そこで、「洋食」と答えようにも、ぴったりと当てはまる英語がないという事実に直面する。

「直訳すると”Western Food”となるのですが、全く異なるものです。インスタグラムなどで調べてみてください。これはどう見ても洋食じゃないだろうというものばかりです。そもそもウエスタンフードとは、アジア系の人が真似したフレンチでもイタリアンでもない料理。ジャンクでいかにも体に悪そうな、得体の知れないものというイメージなんです」

 帰国後、多くの人々に惜しまれながらも「銀座キャンドル」はクローズ。2014年、その歴史と味を受け継いだ高級洋食店「サロン1950」をオープンする。

「店に海外の友人が大勢来てくれて、みんな『美味しい』と言ってくれます。では、『これって何料理だと思う?』と聞いてみると、フランス人なら『フレンチ』、華僑やマレーシアの人は『フュージョン』だと答える。誰ひとり『ウエスタンフード』とは言いません。彼らの認識はバラバラです。日本で育った日本の料理だけれど和食ではないし、フレンチでもイタリアンでもない。洋食の立ち位置がないということに改めて気づかされました」

 この現状を何とかしなければ日本の洋食は廃れてしまうと、岩本氏は大きな危惧を抱く。そして、ついに日本洋食協会の設立を決意する。

一般会員は既に1000人を突破 全国各地にネットワークを広げる

 昨年8月、日本洋食協会は「日本洋食の未来を創る」という理念を掲げて発足。他国の料理ととかく混同されがちだった日本の洋食を「洋食とは米飯に合わせて食す、日本独自の進化を遂げた西洋料理」と明確に定義づけた。すなわち、紛れもない日本食であるということを宣言したのだ。

 現在の主な活動は、全国各地の洋食ファンと洋食店のネットワークを広げること。ホームページ上の洋食マニア検定試験合格者=ファン(一般会員)として登録され、既に1000人を突破している(2016年11月末現在)。

 一方、地方の洋食店とのネットワークづくりは容易ではないようだ。

「Facebookでメッセージを送ったり、若い人とはつながりやすいのですが、年配の方は難しいですね。洋食店には居酒屋のようなノリのいい人はあまりいなくて、頑固な職人タイプの人が多いんです。協会といえば、お金を払って月1回会報を送ってもらうというようなイメージだったり、なかなか活動を理解してもらえません」

 SNSを駆使して情報発信しても、そういう人たちには届かない。時代の波に乗れず、取り残されたような店も少なくないからだ。ビジネスとして成立させるのも難しい洋食店だけに、岩本氏はその先行きを案じている。

「洋食は手間がかかるのに単価が低い、割に合わない商売なんです。ランチに2000円の値段はつけにくく、おそらく1000円前後が大半でしょう。ハンバーグ1つでもひき肉と玉ねぎを炒めて、パン粉や牛乳を入れて調味して、成形して焼いて、ソースもつくらなければならない。人参のグラッセやキャベツの千切りなどの付け合わせも必要です。手間がかかる分、人件費もかかるし、原価も高い。苦労して儲からないのですから、洋食を目指そうという若者が減っているのも当然です」

 将来的に、洋食店が生き残っていくためには店の営業だけにとらわれないスタンスが求められる。たとえばコンビニ弁当のプロデュースなど、岩本氏自身も実践してきた。

「店以外の収益を作るには、まず店の知名度を高めなければなりません。そのためにも、様々なメディアやイベントを活用しなければ厳しいでしょう。協会としても、商品プロデュースのお手伝いを行います。今も、京都の洋食店が開発したオムライス用フライパンの商品化に協力をしているところです。『洋食のことなら日本洋食協会に聞け』と言われるような存在になりたいですね」

菅原 亮平さん

国内外での”洋食フェス”の開催

“洋食検定”の創設などを構想中

 全国の洋食店と確かなネットワークを築き上げれば、次なる目標は”洋食フェス”。ゆくゆくは海外でのイベント開催も視野に入れている。

「全国各地に、美味しい洋食店はたくさんあります。一堂に集まって”洋食フェス”を開くと、きっとおもしろいイベントになると考えています。そのときには登録してくれている洋食ファンの人たちの後押しもあるでしょう。同じように海外でもイベントを開催して、これが日本の洋食だというのを伝えたいですね。日本人がうまいと感じるものは、外国の人もそう感じるはず。たとえば、アメリカにはマッケンチーズというグラタンに似た料理があったり、受け入れられる素地もあります。洋食はそれよりもっと美味しいんだと知ってもらいたいと思います」

 さらには現在、洋食に関する資格の創設の準備も進めている。

「10年以上洋食に携わってきたのに、洋食について知らないことが多々ありました。同様に洋食がいつ、どのように日本で広まったのかという洋食の歴史や文化を理解している人はほとんどいないはずです。先人たちがどれほど努力を重ねて、現在の美味しい洋食を完成させたのか。〝洋食検定”のような形にして、洋食に関する正しい知識を伝えていきたいと考えています」

 この他にも、洋食店向けのセミナーや一般会員向けの料理教室、メンバーによる日本洋食選手権、全国洋食マップの作成など、岩本氏のアイデアは尽きることがない。最終ゴールは遠く、世界に置かれている。

「〝Yoshoku”という世界に通じる言葉が生まれることが目標です。寿司や天ぷらのように外国人にも伝わるようになってほしい。『何屋さんなの?』と質問されて『洋食!』と答えると、『ああ、Yoshokuね』と言ってもらえるようにしたいですね」

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一般社団法人 日本洋食協会

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文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

2017年01月05日 掲載

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