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合同会社 ガッツ

代表 鈴木 一史

お客様との距離をもっと縮めて
地域で一番愛されるお店を目指したい

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鈴木 一史
– Kazufumi Suzuki –

1982年、東京都小金井市生まれ。実家は地元で3代続く鮮魚店。高校卒業後すぐに両親の営む店で働き始め、20才から海鮮・魚介専門の居酒屋や割烹などで料理人としての修業を積む。34才で独立し、東小金井に「料理人のいる魚屋 かず家」(現・「STAR 魚’s MAN」)をオープン。現在、居酒屋2店舗、鮮魚店1店舗を運営。さらに今春、武蔵境に鮮魚店「おさかな家さん」2号店のオープンを予定している。


2023年4月掲載

祖父の代から営む鮮魚店を復活
海鮮丼の大ヒットで切り抜ける

 本サイトの個人店オーナーからメッセージを届けるコーナー、厨房に立つ経営者に鈴木氏が登場したのは2019年6月のこと。あれから、早や4年近い歳月が流れた。飲食の仕事に携わる人々にとって、この4年間はまさに試練のときといえるのではないだろうか。

 そんな厳しい状況下においても合同会社 ガッツは店舗拡大を続け、今春にも新店のオープンを控えている。はたして、どのようにコロナ禍を乗り越えてきたのか。そこには特別な方法やスキルではなく、地道なトライアンドエラーの積み重ねと不断の努力があった。

「どこの飲食店でも同じだと思いますが、通常営業ができなくなる中、まずはデリバリーやテイクアウトでお客様に来ていただこうと試行錯誤を続けてきました。確かに始めてみると大きな反響を呼び、大勢の方が来られました。それでも、どんなに売上げたとしても昼だけの営業では限界があります。アルバイトも含めて、従業員は50人くらい。協力金が出ても、彼らの給料が払えません。正直、借金もたくさんしたし、、、何とかしなければと考え抜いて、魚屋を始めたのです」

 もともと実家は祖父の代から営む鮮魚店。当時、閉店して倉庫として使っていた店舗を、三代目が復活させた。

「家庭でご飯を食べる人が増えていましたし、設備がそのままになっていたので再開しました。ただ宣伝なども全くせず、駅から20分くらい歩く住宅地でいきなり始めたのですから、お客様が全然来ません。1日数万円の売上げでした。でも、続けていくうちに、お客様がお客様を呼んでくれたのです。『美味しい』『安い』と評判になり、3ヶ月後の最終日には売り上げが7、80万円にまでなっていきました」

 その後、7月の緊急事態宣言が解除されたタイミングで一時閉店。「これは勝算がある」と見通した鈴木氏は店舗をリニューアル。10月には、「武蔵境 おさかな家さん」として新装開店した。

「またすぐにお客様が戻ってくれるものと思っていたのですが、オープン当初はきつかったですね。年末になって、やっとお客様がついてくれて、年明けからは右肩上がり。軒並み、増えていきました。お客様が増えた理由は2つあります。第一に、良いものを安く売ったこと。もう1つは、海鮮丼のテイクアウトです。これが爆発的にヒットして雑誌にも取り上げられ、遠方からもたくさんの方が来られました。こうして何とか切り抜けることができたのです」

「心で仕事をしよう!」と指導
ハートの強いリーダーが育った

 今春、オープンを予定しているのはニーズが高い「おさかな家さん」の2号店。開店前の準備に追われ、現在の鈴木氏の仕事の中心は居酒屋から鮮魚店に移っている。

「コロナが落ち着き、お客様も少しずつ戻ってきた今、社員が育ってくれて、自分が店を抜けても大丈夫な体制ができました」

 これまで人材育成に注力してきたが、社員の成長を促すのは容易なことではない。安心して店舗運営を任せられる貴重な人材が育つまでには相応の時間を要した。

「実は、2店舗目を出店したのも『自分たちの力でやりたい。俺たちなら売れるからもう1店出してください』というスタッフの要望があったからです。でも、そんな簡単なものじゃないとはわかっていました。やはり売上がなかなか上がらず、トラブルも多くなってきて、オープンから2ヶ月くらいで社員全員が『店を辞めたい』と言い出しました。いろいろな経験を積んでいくうちに成長してくれるだろうと思ったのですが……」

 この失敗体験を通して、鈴木氏はリーダーを育てることの重要性を痛感する。日々の仕事の中ではもちろん営業後のミーティングなどでも直接指導し、スタッフと話し合う機会をより多く持つようになった。

「今や、どんなに料理がおいしくてもそれだけでお客様が集まる時代ではありません。当店のような地域密着型の店はなおさら、地元の皆さんに何回も足を運んでもらうことが大事になります。飲食店は人と人が交わる場所ですから、大切なのは心。選ばれる店になるために、お客様との会話やサービスの面を徹底して教えました。『超一流店とは何なのか』『お客様に喜んでいただくとは何だろう』と問いかけて追求して、どこの店にも負けないサービスに力を入れました。『心で仕事をしよう!』と伝え続けたのです」

 自身でもリーダーシップに関する本を読んで知識の幅を広げるなど、研鑽を積み続けた。いつしか、繁盛店のオーナーとして講演の依頼を受けるまでになっていった。

「そういう姿を見て、スタッフが『この人についていこう』と信用してくれたのかもしれません。出口が見えない苦しい時期を一致団結して乗り越えてきました。今では各店舗に困難に立ち向かえる強いハートを持った責任者がいて、みんなでがんばろうという方向に進んでいます」

鈴木 和史

お客様を裏切れないという想いが
自分たちを成長させてくれる

 ところで、鮮魚店で活躍するメンバーのほとんどは本来、飲食店志望だったはず。想定外のコース変更に不満の声は上がらなかったのだろうか?

「自分自身、子どもの頃から絶対魚屋になりたくないと思っていたのに、実際にやってみるとすごく楽しいんですよ。『おいしかったよ。ありがとう』『教えてもらった料理がうまくできたよ!』などと声をかけられ、リピートしていただける。お客様が喜んでくださるのを見ると、こっちも嬉しくなってきます。飲食店と違って、お客様は毎日のように来られるので、顔も名前も覚えられます。だからこそ、期待を裏切れないですよね。もっとお客様のために何かできないだろうかと考え、みんな同じ想いでがんばってくれています」

 スタッフの誰もが心底、仕事を楽しんでいることは店舗スタイルの変化からも明らかだ。鈴木氏によると、新店のコンセプトは「対面式」とのこと。

「『お客様と話せるお店にしてほしい』とスタッフから言われたときは嬉しかったですね。今の店舗でもお客様と会話する機会はありますが、調理しているところはお客様から見えないようになっています。新店舗ではお客様に自分たちの顔を見てもらいながら、お客様の顔を見ながら、仕事ができる環境に変わります」

 一方、飲食業界全体にようやく明るい兆しが見え始めた現在、飲食店の新規出店も視野に入れている。ただし、地域密着型は一貫してブレない。中央本線沿線の店舗展開にこだわり続ける。

「都心の店にはない、お客様との距離の近さが何よりの魅力です。顔見知りのお客様ばかりですから手を抜けない、決して裏切れない。そのことが私たちのモチベーションになり、成長させてくれているのではないでしょうか。それに、同じ沿線に展開することの相乗効果が大きい。お魚を買いに来た人が『飲食店もやっているの?』とお店に来られたり、逆にお店のお客様が魚を買いに来てくれたり、全店舗を回っているお客様も少なくありません。これからも地域密着で、お客様との距離をもっと縮めたい、会話が飛び交うような店づくりをしていきたいと思っています」

 店舗展開の重要な前提条件はもう1つ、マネジメントを任せられる人材の育成である。「まずは人を育てること。信頼できるメンバーが揃ってからです」と、鈴木氏は明るい未来図を描いている。

「この時代、ネガティブになりがちな人も多いですが、何事もポジティブに考えられる人を育てていきたいと思っています。当店の強みは魚、魚を扱う技術が確実に身につきます。居酒屋という業態ですが、本格的な懐石料理の経験者からそれ以上の料理も学べます。そして技術だけではなく、仕事の仕組みと仕事に対する心の準備の仕方をお教えします。もっとチャレンジしたいという気持ちに導いてあげられる会社です。私たちと一緒に、地域で一番愛されるお店をつくりませんか」

やきとり 荒木山 東急プラザ渋谷店 店内写真STAR魚’s man(取材店舗)

合同会社 ガッツ
─ 店舗情報 ─

STAR魚’s man(スターウォーズマン)

住 所:東京都小金井市東町4-38-17 B1F

電 話:042-301-1717

現在、上記含め3店舗展開中

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文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

2023年04月20日 掲載

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