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株式会社 古奈屋 代表取締役社長 戸川 里美求人・株式会社 古奈屋 代表取締役社長 戸川 里美転職情報 グルメキャリー

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株式会社 古奈屋

代表取締役社長 戸川 里美

 

尊敬する父から引き継いだ思いと味を
一生懸命、多くの人に届けたい

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戸川 里美
– Satomi Togawa –

東京都出身。中学生のときに先代の父がうどん専門店として『古奈屋』を創業。自身は高校卒業後、英語の専門学校に入学。その後、就職した広告代理店で営業から社長秘書までさまざまな業務を経験したのち、23歳で退社。派遣会社などいくつかの仕事と『古奈屋』のアルバイトをかけもちしてから27歳のとき、株式会社 古奈屋に就職。仕事の傍らマネジメントを学ぶため40代で大学を卒業。2020年、先代から会社を引き継ぎ、代表取締役社長に就任する。


2022年3月掲載

芸能プロダクションを経営していた父が突然はじめた飲食店、
最初は経営が厳しかった

 “おばあちゃんの原宿”と呼ばれる巣鴨地蔵通り商店街から一本横道に入ったところに位置する、カレーうどんの名店『古奈屋』。うどんもカレーも『粉』がすべてという意味から名付けられた店名は先代の社長が考えたもので、うどんの材料や手間へのこだわりをそのまま引き継いだ現社長であり娘の戸川氏は、幼い頃から働く父親の背中を見続けてきたと話す。

「私が小さいとき、父は芸能プロダクションを経営していたんです。日本全国を飛び回っていて、ほとんど家にいませんでした。でも突然仕事をやめて次にどんな仕事をするのかを4年くらい考えていて、そのときは正直私は“なんでお父さんは働かないんだろう?”と思っていましたね(笑)。蓄えもだんだんとなくなって、それまでかなり贅沢をしてきたぶん、いろいろと我慢することも増えて……。でも、最終的に父は飲食業をやろうと決断しました」

 しかし、最初からうどん屋という選択があったわけではなかったと戸川氏は話を続ける。

「アイスクリーム屋とかファミリーレストランとかいろんなアイディアがあったみたいなのですが、父がうどんで有名な群馬出身ということと、当時東京においしいうどん専門の店がなかったという2つの大きな理由から、うどん屋を始めることになりました」

 こうして、戸川氏が中学2年生のとき、母親の地元である巣鴨の6.3坪しかない小さいお店から『古奈屋』はスタートした。今でこそ行列の絶えない『古奈屋』だが、オープン当時から繁盛していたわけではなかった。

「当時は巣鴨自体が今のように賑わっていなかったですし、うちはうどんの単価がほかのお店に比べて高めでした。もちろん材料へのこだわりなど高い理由はきちんとあるのですが、食べたことのない人にはただ高い印象だけです。でも一度召し上がった多くのお客様は「高い」と言わなくなるんです。それどころか満足して笑顔で帰って下さるので、その姿を見るのが私自身、すごく楽しかったし嬉しかったですね」

 高校時代からお店のアルバイトをしていた戸川氏は、『古奈屋』の歴史を父の傍でずっと見守ってきた。高校卒業後、英語の専門学校に入学した戸川氏は担任から留学を勧められるが、早く独立をしたいという気持ちから広告代理店に就職する。

「いろいろな仕事に携わることができて楽しかったのですが、土日はもれなく古奈屋の手伝いをしていました。そのうちにお店で接客をすることの素晴らしさや、父の店の作り方への尊敬の気持ちがどんどん大きくなったので会社を辞めて、派遣会社と古奈屋の手伝いを半々ぐらいでするようになりました」

 そして27歳になった戸川氏に先代の父はこんな申し出をしたという。

「この店を会社にしてちゃんとお給料を出すから働かないか?」

 戸川氏の答えはもちろん快諾だった。

父への尊敬の気持ちとカレーうどんにかける強い思い……
そしてお客様に届けたい味

「社員になってからは接客から調理・洗い場まで全部こなしました。少人数の会社なので1人の守備範囲が広いんです(笑)。あとは経理も任せてもらえたのですが、平日は頭が接客脳になっているので事務的なことは休日に作業していました。休みがなくて大変ではありましたが、お客様が増え売り上げが目に見えてあがってくると、仕事自体がどんどん楽しくなってすべてにやりがいを感じるようになっていました」

 この頃、先代は多店舗展開へ急速に舵をとりはじめたが、規模が大きくなるにつれてマニュアル化しなくてはいけない部分が増え、そこにジレンマを感じた戸川氏は先代にひとつの願いを言葉にする。

「一時的でもいいので、本店だけは今まで通りの営業方法を守りたい」

 急速な大規模展開で少しずつ変わってしまった味やこだわりを戻すため、戸川氏は『古奈屋』の特徴は何かと考え軌道修正に乗り出した。

「『古奈屋で最初にカレーうどんを食べたときの衝撃が忘れられない』とお客様に言っていただくことが多かったので、その言葉をずっといただけるようにお店を続けたいですし、大切な人を連れて行きたいと思ってもらえるお店でありたいと考えるようになりました」

 こうして13店舗まで広げていた店舗数を現在は3店舗にまで減らしていった。

「カレーうどんは父にとって古奈屋のスタータレントなんです。こだわりの材料と手間をかけて毎日作り続ける味は、最初口コミだけで人気に火がつきました。古奈屋のカレーうどんはつゆを全部飲み干せるのが自慢で、舌の肥えた著名な方々からも『こんなカレーうどんは食べたことがない』と言っていただいたのがすごく嬉しくありがたかったですね」

 そして一昨年の2020年、先代が亡くなり、戸川氏は社長業を引き継いだ。そのときちょうど世の中はコロナ渦に突入したばかりだった。

「父は、『女性が飲食業をやっていくのは簡単なことではないから好きなことをやりなさい』と言ってくれていたのですが、私はこの仕事に楽しさも嬉しさもやりがいも感じていたので、引き継ぐことに迷いはありませんでした。でも、いざ社長になってみると難しい判断や局面にぶち当たることも多くて大変だなぁと思うこともたくさんあります。そんなときは父から学んだ“お客様のことを第一に考えて、こだわりと信念を持ち続けること、そして昨日より今日、今日より明日おいしいものがつくれるためにどうしたらいいかという気持ちを忘れずに仕事をする”という理念を思い出すようにしています。ただ、父は自分の考えだけで突き進むところがあったので、私はそこを反面教師にして周りの意見を聞きながら判断するようにしています。だからダイナミックさでは父には負けてしまうのかもしれませんが(笑)」

戸川 里美

愛され続ける店でいるための秘訣
コロナ渦にいる今と今後の目標について

 2022年になった今もなお、コロナ渦は収束しておらず、戸川氏自身まだまだ渦中にいると感じている。

「コロナ渦で外出ができないときでも『古奈屋』の味を楽しんでもらうために自社でレトルトカレースープの通販をはじめました。するとお客様から喜びの声をたくさんいただきました。美味しいものって人に元気を与えると私は信じているので、その声はとても嬉しかったですね。それに昨年の10月から12月にかけて規制が少し緩んだ時期に巣鴨の『古奈屋』に行列が戻ってきました。まだまだコロナ前に戻らないことはたくさんありますが、それでもお客様が『古奈屋』の味を求めてくれていることが力になっています」

 現在、『古奈屋』が会社として、人を育てる上で大事にしていることについて聞いてみると……。

「私達が当たり前だと思っていることをシンプルに受け止めて、続けてもらうことが一番大事だと思っています。当たり前のことって疎かにしやすいですけど、毎日ちゃんと続けることでお客様にお店の雰囲気も伝わりますし、それが後々お店の評価にもつながると思っています。飲食業は労働時間が長くてキツいイメージがありますが、経営者が自分のお店に時間をかけるのは構わないと思いますが、働いている人はリフレッシュしてこそ仕事に集中できるはず。こだわりは守りながら、変えていくべき部分は変えて、働く人にとっても成長しやすくて楽しい現場でありたいと常日頃考えています。あとは、味にブレがないように古奈屋の味をしっかりと覚えてもらいたいですね。古奈屋はやはり味で勝負しているお店ですから(笑)」。

 取材中もずっとおだやかな笑顔を絶やさず、常に明るい雰囲気の戸川氏。最後に今後の目標について話してもらった。

「古奈屋で仕事をしたいと言う方が長く勤めてくれて、店の成長とともに人も成長しながら末永く続くお店にすることですね。また、古奈屋にとっての適正規模を考えて、お客様の期待を裏切らない運営を続けていきたいです。古奈屋は行列ができる店としても有名なので、それだけお客様の期待値も大きいと感じています。だからこそ、それにしっかりと応えられるような店舗づくりを一店舗一店舗、丁寧に続けていきたいです」

 一度食べるともう一度食べたくなる『古奈屋』のカレーうどん、そのお店の社長の人柄も一度会うとまた会いたくなる……そこもまた愛され続ける秘密なのかもしれない。

MORETHAN GRILL 店内写真古奈屋 巣鴨本店(取材店舗)

株式会社 古奈屋
─ 店舗情報 ─

古奈屋 巣鴨本店

住 所:東京都豊島区巣鴨3-37-1

電 話:03-3940-6180


古奈屋 丸の内オアゾ店

住 所:東京都千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ5階

電 話:03-5220-5500


古奈屋 横浜ジョイナス店

住 所:神奈川県横浜市西区南幸1-5-1 ジョイナスB1F

電 話:045-594-8222


現在、上記含め3店舗展開中

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文:安藤 陽子 写真:吉川 綾子

2022年03月03日 掲載

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