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イル・ボッカローネ 株式会社

オーナー 岡 竜平

飲食に未来を感じられるキャリアパスの確立を目指して

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岡 竜平
– Ryuhei Oka –

1986年、東京都出身。18才のときに音楽イベント会社を設立。その後、渡米し、音楽・イベント関係の仕事に携わる。2011年の東日本大震災を機に帰国し、不動産投資会社を設立。経営コンサル業務などを行う。2014年8月、事業を継承し、株式会社 イル・ボッカローネ代表取締役に就任。今年4月には青山に「ピッツェリア・ペルバッコ」をオープン。


2021年8月掲載

創業30年を超える老舗イタリアン
延べ50名以上の独立者を輩出

 美食の街、恵比寿を代表するイタリアンの名店として「イル・ボッカローネ」は30年を超える時を刻んできた。煌びやかな店構え、なおかつ店内には老舗ならではの心地よい重厚感が漂う。伝統を受け継ぐ本場の味と“古き良きイタリア”が息づく空間は、今も多くの人々を魅了し続けている。

 一方、きら星のごとき人材を世に送り出す名店としても広く知られている。これまで同店から羽ばたき、独立を果たしたスタッフは延べ50名以上。その多くは、業界の中枢を担う存在として活躍している。スターシェフを続々と輩出する背景を、代表の岡 竜平氏は次のように語る。

「飲食の世界は人ありきというより、人でしかない。短期的には売上を上げることのほうが大事に感じられるかもしれませんが、人への投資をしなければ店の売上にはつながりません。結果的に、スタッフが疲弊して辞めてのくり返しになってしまいます。投資した対象からリターンがないままに終わるのは、中長期的に考えればとてももったいないことです」

 現在もなお、岡氏の一番の関心ごとは「スタッフのキャリアパス形成」。スタッフが“自分の城を持つ”ためのさまざまな仕組みづくりに日々尽力している。

「業界の構造上、店舗を持つなり、自分の事業を持つなどでしか経済的な安定を感じられないのが飲食業の実情です。独立を前提とした自分の城作りをサポートする事が会社の役割だと感じています。コロナ禍にあっても、スタッフには飲食に未来を感じてもらいたい。私自身が飲食畑出身ではないからこそ、他とは異なるアプローチをしていきたいと考えています」

イタリアからシェフを招いて講習
スタッフの成長を徹底サポート

 18歳の若さで音楽イベント会社を立ち上げた後、渡米して音楽関係の仕事に従事。帰国後は経営コンサルや資産運用業務に携わるなど、岡氏は幅広い経験を積んできた。しかし、2代目として事業を引き継ぐまで、飲食業との関わりはほぼないに等しい状態だった。

「先代は『イル・ボッカローネ』をはじめ『ラ・ビスボッチャ』『オーバカナル』などを創業した業界の有名人。私には、事業を継承する勇気がありませんでした。プレッシャーがのしかかる中、父も継がせる気はなかったのです。ところが、父が祖母の介護で東京を離れることになり、急遽、後を託されることになりました」

 業界経験の乏しさをサポートするため、OBをパートナーに迎えて二人三脚で経営をスタート。業界未経験であればこそ、かえって見えてくる部分も少なくなかった。

「長引く不況の中、独立を志すものが減ったことで、先輩スタッフがいつまでも残る”頭づまり”の状態が起き、後輩の成長キャリアが進まない状態が起きつつあった。ある程度まで学ぶと、これ以上は教えてもらえないと感じ、学ぶ姿勢を徐々に失い始める。ちょうど創業から25年目に差しかかった頃、人事の動脈硬化のような状態を感じてきました」

 思い切った決断で人事を刷新。「動脈硬化の組織」を一変させるとともに、スタッフの成長を支援する新たな学びの場を設けた。

「成長キャリアに”どん詰まり感”が漂いつつあり、学びにもマンネリ感ができつつありました。イタリアに行ったことのない若手が増え始め、スタッフの“イタリア経験値不足”も起きつつありました。そこで、毎年イタリア各州よりシェフを招き、研修を行うことに。2週間の郷土料理フェアを通じて、ただ料理を学ぶだけではなく、イタリア人の振る舞いや姿勢を通して肌で感じとりながらもっとイタリアに触れてもらおうと思いました」

 今年はやむなく中止となったが、昨年もコロナ禍の直前にフリウリ州からシェフを招聘して、料理フェアを開催。社内のコアな教育制度として機能している。

 将来の独立を見据える人のために、自由度の高い働き方を提案し始め、徐々に独立を意識するスタッフが増え始めた。

「突然の独立は現実的ではありません。そこで労働時間を徐々に減らしてゆき、隙間時間で独立のための副業をしてもらう”半独立”を推進しています。副業では料理教室や出張料理人といった本業にもシナジーを生む仕事を推奨。副業を通じて経営を実践的に経験するようになると、納税や節税、物件取得の方法、資金調達や集客についてなど経営に関する疑問・悩みが湧いてくるもの。そんなときは随時アドバイスをしますし、可能性があれば提携や出資なども行います。店で安定収入を確保しつつ、成功しそうな事業の種が見つかるまで、様々な副業を繰り返し実行するのが現実的だと思います」

岡 竜平

数字に強い飲食人になるために
投資や資産運用を指南

 スタッフへの手厚いサポートは、厨房スタッフに限ってのことではない。独立のキャリアパスを描きづらいサービススタッフに対しても、岡氏は心配りを欠かさない。

「サービスは10年20年と長年、勤める人が多いのが特徴です。職人気質で独立を望まないという人も多いのですが、独立する場合は厨房のスタッフとパートナーを組んで、独立するというパターンがありますね。厨房スタッフの中にも、経営者ではなく料理人として生きていきたいという人もいますが、もちろんそういう選択も否定はしません。ただし、彼らには『2つ目の柱となる収益源を持ちなさい』と言い聞かせています。投資関係の仕事をしていたので興味のある人には、年金2000万円問題に備えるためにNISAやiDeCoをどう活用するかなど、基礎的な資産運用についても話をします。これから飲食業界で働く人たちは、料理だけではなく数字にも強くならなくてはいけない、地に足の着いた資産形成をしてもらいたいと思っています」

 大入制度、いわゆる成果報酬で一定の売上目標を達成したときに支給される臨時のボーナスも、数字に敏感になってもらうための施策の1つ。スタッフのモチベーションアップにもつながっている。

「その日の売上がボーナスとして入るので、スタッフは皆、売上を意識しながら動いています。あと少しで目標の数字を達成できそうだとしたら、そのためにどのようなサービスをすればいいのかと考えるようになるもの。独立すれば、売上が悪いと給料をもらえないのが当たり前です。独立前のマインド形成にも繋がるでしょう。スタッフには、売上が自分の生活を支えているという意識を忘れないでもらいたいですね」

留学先を誘致して環境を整える
イタリア移住を検討中

 今年4月、青山に姉妹店となる「ピッツェリア・ペルバッコ」をオープン。「青山は高校、恵比寿は大学」と、岡氏は学校のようなイメージで2つの店舗を位置付ける。

「実際に独立して店を持つとなると、ランチ営業も避けては通れない。恵比寿店はディナーのみの営業ですので、ランチを行う体力や感覚を学ぶことはできません。また地方での独立ともなるとピッツァ需要が高いのも事実。そういった現実とのギャップを埋めるために、ランチ営業やピッツァ経験が積める青山店を作りました」

 岡氏によると、「青山はまだ実験段階」。次のステップへの移行を目指している。

「これからの時代に求められるのは物販。サラミやパン、デザートの商品開発に力を入れ、物販製造が学べる店へと発展させます。それが整えば、2店舗を裏で支えるバックヤード的な工房を作る計画しています。パンや生パスタ、ピッツァ生地といった基本的な仕込みを工房で学び、そこを卒業したらピッツァや物販開発などを青山で学び、最後の恵比寿でイタリア料理の知見をより深めつつ独立の準備を行う。この3ステップの成長キャリアパスを確立するのが、会社としてのミッションです」

 さらには、イタリア移住の計画も。それもこれも、スタッフの成長とキャリアパス形成のために他ならない。

「イタリアンを仕事にするなら、イタリアに渡らなければ。当店にもイタリア帰りのスタッフがいますが、発想やアプローチの仕方が全く違う。その差はとても大きいものです。なにより独立前に、イタリアに行っているとキャリアにも自信や箔がつきますしね。ただ残念ながら、今は自分から開拓しようというフロンティアスピリッツの持ち主は少ないので、向こうに受け皿となる拠点をつくって環境を整えてあげたい。私自身がイタリアに家族で移り住み、日本人スタッフの現地研修先を誘致することを検討しています」

 頼もしいバックアップを受けて、自分の可能性を開花させる人たちが現れては羽ばたいていくことだろう。これからもイル・ボッカローネは新たな才能を育み、世に送り出し続けるにちがいない。

MORETHAN GRILL 店内写真IL BOCCALONE(取材店舗)

イル・ボッカロ-ネ 株式会社
─ 店舗情報 ─

IL BOCCALONE

住 所:東京都渋谷区恵比寿1-15-9 シルク恵比寿1F

電 話:03-3449-1430


Per Bacco

住 所:東京都港区南青山1-11-25

電 話:03-6438-9235


現在2店舗展開中

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文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

2021年08月05日 掲載

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