独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ
TOP of side
代表取締役 高倉 朋美
常に笑顔でいることで、周囲を笑顔に、元気にしたい!
高倉 朋美(Tomomi Takakura)
1978年 東京生まれ、学生時代はバトントワリングに打ち込む。短大卒業後、ホテル椿山荘東京で接客を学んだ後、飲食の道へ。2011年8月、株式会社ハーツ・メイトを設立し、2012年10月、竹芝に「Top of side」を開業。経営を担う傍ら、日々フロアに立ち接客も行う。
2018年4月掲載
東京湾を臨むロケーションの女性に人気のレストラン
竹芝駅から徒歩1分のビル4階に位置する「Top of side」は、美容と健康をテーマにした料理で、女性を中心に人気を集めるカジュアルレストランだ。大きく取った窓から東京湾を臨む、絶好のロケーションも魅力。近隣のオフィスワーカーを中心にランチを提供し集客する一方、ウェディングをはじめとする各種パーティ会場として、貸し切り営業を中心に行なっている。
オーナーの高倉氏は、明るい笑顔が印象的な女性。オーナーでありながらも、自身も毎日欠かさずフロアに立ち、1日の大半を接客に費やしている。加えて、銀行への入金、掃除、発注、予約管理など、多岐にわたる業務をパワフルにこなし、徹底した現場主義を貫く経営者だ。
「なにより現場が好きなんです。時には常連のお客様に『あなた、いつもお店にいるけど!』なんて驚かれるくらい(笑)。お店は、私が一番イキイキできる場所。お客様の求めることを読み取り、それを実践して喜んでもらう。それが結果として数字になって表れるというプロセスに、やりがいを感じます」
そんな高倉氏の原点は、高校時代の部活で打ち込んだバトントワリングだ。鬼コーチに「どんなに辛くても笑顔で演技をしろ!」と厳しくしごかれ、そこで成績を残せた経験が、高倉氏のタフさ、何事にも動じない強い心につながっている。
自然体でいること。
それが縁を呼び寄せ、夢を叶える秘訣
短大卒業後、接客の仕事を希望し、ホテル椿山荘東京へ就職。実は、同ホテルは高倉氏の両親が挙式を挙げた場所。高倉氏にとっても、幼いころからなじみのあった場所だそうだ。そんなホテルに念願叶って入社し、フロント業務に従事。結婚式場のフロントに立ち、お客様をもてなす日々を送りながら、接客の基礎を身に着けた。やがて、和食店を運営する兄の影響で、自身も店を持ちたいという夢を抱き始めた高倉氏。6年ほどホテル椿山荘東京に勤めた後、飲食業へと転身した。兄の和食店や、女性をターゲットとした女性オーナーによるカフェなど、多様なお店に勤務してノウハウを吸収。調理師免許やジュニア野菜ソムリエの資格も取得し、着実に独立への下地を固めていった。
そんな高倉氏だったが、独立開業の夢に向かって準備を進める中、後に大きな影響を与えたものがあった。それは、高倉氏がいとこの結婚式に出席した際に受けた接客だ。会場は、40名も入ればいっぱいの、こぢんまりとしたゲストハウス。そこでは、小さいながらもお客様一人ひとりに目の行き届いたサービスをしていた。
「以前の職場の結婚式会場は規模が大きく、1回の式で数百名のお客様に対応することも。それはそれでよい経験でしたし、やりがいも大きかったのですが、このゲストハウスの、温かみある接客に感銘を受けました。自身でも、こんなサービスができたらと考えるようになったんです」
そんな折、独立のきっかけとなる話が舞い込む。知人により現在の場所を紹介され、「ここで開業しないか」と提案されたという。隣には、奇しくも婚礼の式場が入居していた。式場との連携も可能で、婚礼パーティの利用を獲得するのには絶好の場所。規模も、いとこの結婚式会場とほぼ同等の広さだったため、高倉氏にとって理想とする接客を実現するのに最適な規模だった。両親や高倉氏の夫をはじめとする多くの人に応援され、開業を決意。”女性目線を大切にしたレストラン”というコンセプトで、2012年10月、ウェディングパーティを主体とした「Top of side」をオープンした。
「さまざまな縁がつながって、開業することができました。夢を叶えるのには、力まず、自然体でいることが大事なんじゃないかと私は思います。私はゴルフが趣味なのですが、ゴルフのスイングも、力んでいてはダメ(笑)。経営も同じで、肩の力を抜いて自然の流れに任せていれば、不思議と縁やチャンスに恵まれるように思います」
高倉氏が考える経営三箇条
01 お客様一人ひとりに寄り添う接客をすること
02 常に笑顔でいること
03 自然体でいること
一生に一度の結婚式 お客様の想いをくみ取る接客を
こうして高倉氏の想いが結実した「Top of side」では、現在までに婚礼パーティを行ったカップルは1000組を超える。会場のレイアウトや料理内容の相談、当日の進行など、お客様の要望には可能な限りこたえている。
「昨年、当店で式を挙げたお客様から『こんな結婚式がやりたかった』というお褒めの言葉をいただき、開業5年目にして『ああ、私がやりたかったのはこういうことだったんだ』ということに気づきました。お客様によってニーズはさまざま。派手に式を挙げたい方もいますし、この夫婦は新婦の希望が強いのだな、などということに気づくこともあります。お客様にとって結婚式とは一生に一度の思い出。お客様の想いをくみ取り、望むサービスを提供することを意識しています」
現在、お店のレギュラースタッフは、40代の男性シェフと20代の女性パティシエの2名だ。店舗運営はスタッフあってのものと高倉氏は語る。
「スタッフとともにお店を運営するにあたっては、私に波があってはいけない、と思っています。私の感情が不安定だと、スタッフも不安になる。常に笑顔でいることで、スタッフもつられて元気になりますし、お客様も喜んでくれる。スタッフには、『私といれば幸せになれるよ!』なんて言ってます(笑)。これは『辛くても笑顔で演技しろ!』としごかれ、実際に笑顔でいたことで結果も大切な友情も残せたバトン部の経験があるからですね。スタッフは本当に頑張ってくれているので、いつか恩返しをしたいです」
最後に、今後の目標について、高倉氏に尋ねてみた。
「学生時代のバトントワリング仲間と、互いの得意分野を活かした複合施設を作りたい。美容師の友人はヘアメンテナンスを、美容部員の友人はメイクを、そして私は飲食を担当するといった具合で、頑張っている女性を応援できる場所にできれば」
多忙な毎日を送る高倉氏だが、その顔には、満ち足りた笑顔があふれていた。これからも、その笑顔で多くの人を笑顔にするべく邁進中だ。
Top of side
東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワー4F
電 話:03-5733-5007
時 間:Lunch:月~金11:30~14:30(L.O.14:00)
Dinner:貸切の予約がある場合のみ
定休日:不定休
交 通:ゆりかもめ「竹芝駅」徒歩1分
文:大関 愛美 写真:横山 佑司
2018年04月19日 掲載
関連記事
関連アイテムはまだありません。