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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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舞扇

店主 橋本 健志

情報に流されず、己のこだわりを追求し続ける

己のこだわりを追求し続ける

橋本 健志(Kenji Hashimoto)

1970年生まれ、東京都墨田区向島出身。大学卒業後、専門輸入商社で輸入業に携わる。その後建築内装業を営む実家でインテリア関係の仕事に携わるかたわら、そば打ちの勉強を始める。個人店、大型店にて修業を積み、2008年に「舞扇」をオープン。

2017年4月掲載

35才からのスタートだからこそ 必死に学び、努力を続けた

 東京・後楽園にあるそば店「舞扇」。稀少なそば粉で打たれたそばと、店主がこだわりぬいた酒が楽しめる、連日客足の絶えない人気店だ。カウンターといくつかのテーブル席という小さな店ながら、まるでバーのようにお洒落、かつ清清しく居心地のいい空間が演出されている。

 それもそのはず、店主の橋本健志氏はかつて内装業に携わり、インテリアコーディネーターの資格も所有している。店のオープン時も、内装はすべて自らが手がけた。

「人生設計がなっていなくてお恥ずかしいんですが、今までいろんな仕事をしてきまして。商社にいたころは得意の英語を使って輸入業に従事し、そのあとはインテリア関係の仕事をしていました。飲食業界に入ったのは、いとこにそば打ちの先生を紹介してもらったことがきっかけです。その先生の手打ちそばを食べてみたら、衝撃的な美味しさでね。こんなに美味しいそばが打てるなら、そばを本気でやってみても面白いんじゃないかと思ったんです。当時僕は35才でしたが、先生には『今から始めても全然遅くないよ』と言ってもらえて。その日から、その先生が僕の親方になりました」

 橋本氏は、親方のもとでそば打ちを学び始めた。そして瞬く間に、その世界の奥深さに魅了されたという。

「その頃から、将来は自分の店をもつことを目標に据えていました。親方には『遅くない』と言ってもらえたけど、やはり年令的な焦りもありましたから、毎日がむしゃらでしたね。どんなこともメモをとって、一つ残らず吸収しようと努力しました。親方の作るものは、そばだけでなく、そばがきや卵焼きなどの料理もすごく美味しくて、それゆえに習得するのが難しかった。毎日試作して、まかないとして食べて…だからその2つは、いまだに食べられません。多分、一生分は食べたんじゃないかな(笑)」

 その後も兄弟子の店や大型店に移りながら、修業を続けた。兄弟子の店も人気繁盛店で、多くのことを学んだ。大型店では個人店の10倍ほどもあるキッチンでアシスタントを従えて働き、個人店とは異なる経営のあり方を知った。そして2008年、橋本氏は念願の独立を果たし、「舞扇」をオープンした。

取引先との縁を大切に育て

お客様へのサービスにつなげる

 「舞扇」のそばは、「常陸秋そば」の「金砂郷」が使われている。「常陸秋そば」は、茨城県の常陸太田でとれるそば粉の銘柄。そのなかでも「金砂郷」は極上かつ希少なもので、一介のそば屋が使うことは非常に難しいという。

「ある雨の日、店に一人の男性がお食事に来られたんです。『一番美味しいのはどこのそば粉だと思う?』と仰るので、常陸秋そばの金砂郷だと答えました。するとその方、『そう言ってくれるなんて嬉しいね。知り合いに電話しておくよ』と、金砂郷を扱う製粉所の方を紹介してくださって。実はその男性、製粉所と取引のある銀行家だったんです。そんな不思議なご縁で、金砂郷を入手することが可能になりました」

 そばと同様、「舞扇」でこだわりをもって提供されているのが、酒だ。お客様が選ぶのではなく、そのとき飲み頃を迎えるいくつかの酒を、順番にお出しする。

 橋本氏が選び抜いた酒が並ぶ冷蔵庫には、岐阜の名酒「射美」の姿もあった。日本一小さな酒蔵で作られるこの酒は今もっとも入手困難で、フランスから超一流のシェフが来ようとも、県知事であろうとも、めったに飲むことができない。しかし橋本氏は、この酒蔵が無名だった頃から「いつか絶対にいい酒を造ってくれる」と確信していた。酒造りで失敗し、蔵をたたもうとしていたときも、力の限り応援して支えた。その縁によって、稀少な酒を特別に入荷でき、お客様に提供できるのだという。

 とはいえ「金砂郷」も、「射美」も、原価は決して安くない。「舞扇」では、そばは1枚750円、酒は高くても1杯900円までだが、それでは採算がとれないという。

「うちは夜、お酒を飲みに来られる方がほとんどなんです。お酒を飲みながら料理を楽しみ、最後に手打ちのそばで〆る。そうするとちょっとしたそば懐石くらいの価格にはなるので、トータルで採算がとれればいいかなと思っています。そばや酒をこの値段にしているのは、僕がサラリーマンを経験しているからですね。両方とも1000円以上すると、『また来よう』という気持ちにはちょっとならなかった。だったら値段を下げて、気軽に来てもらえるほうがいいと思ったんです」

橋本氏が考えるオーナーシェフとしての心得

橋本氏が考えるオーナーシェフとしての心得

01 とにかく、店を長く続ける

02 お客様に楽しんでいただくため自分も楽しむ

03 取引先とのコミュニケーションを大切にする

あえて情報を遮断することで流されずブレない経営を続ける

 店主としての心得を聞くと、まっさきに次の答えが返ってきた。

「店を長く続けること、ですね。それが一番重要で、一番難しい。老舗の経営者に対しては、味よりも長く続けていることに対して尊敬の念を抱きます。今でも毎日、『気を抜いたら、明日はない』という気持ちでやっています」

 また、独立をめざす人へのアドバイスを聞くと、橋本氏自身が普段から常に心がけていることを教えてくれた。

「店をもつことや続けることへの確たるアドバイスがあれば、僕が聞きたいくらいです(笑)。だから『精一杯がんばってください』としか、僕には言えません。ただ、ひとつアドバイスできるとすれば、あえて情報を遮断することの大切さです。僕は同業他店へ偵察に行ったりしないし、取引先から情報を聞くこともありません。今はいろんな情報が入ってきますが、そうすると人は流されやすくなるものです。少し経営が悪化したからといって即効性のあることに手を出し、かえってそれがダメージにつながるケースを多々見てきました。だからうちはキャンペーンもしないし、SNSもやらないし、値段も変えていないんです。皆さんには、自分のめざす店があるなら、その信念を大切にしながら進んで欲しいと思います。それが、個性のある店を経営することにつながるのではないでしょうか」

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舞扇

住 所:東京都文京区小石川2-7-2

電 話:03-3816-8633

時 間:【月~土】11:30~15:00(L.O.14:30)
17:30~22:30(L.O.22:00)

定休日:日曜・祝日

交 通:地下鉄各線「後楽園駅」より徒歩5分

サイト:https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131004/13054798/

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文:瀬尾 ゆかり 写真:yama

2017年04月06日 掲載

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