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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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有限会社 フィールドワンズ

代表取締役 市原 康裕

「人生の波」に飛び乗って 培ったビジョンを形にする

自分の仕事が人の笑顔につながる

市原 康裕(Yasuhiro Ichihara)

昭和45年生まれ、神奈川県出身。住宅の設計・販売業やアパレル業を経て、平成16年に「焼肉市場 うまうま」を開業する。その後、成城学園前に「焼肉工房 山五」、向ヶ丘遊園に「焼肉酒場 じょんのび」を開業。「じょんのび」は近く店舗拡張を予定している。

2016年12月掲載

独立をめざし一から修業をはじめ 将来の店のビジョンを確立する

 東京都調布市仙川の「焼肉市場 うまうま」。商店街にあるビルの2階・3階にあり、入り口はあまり目立たない。しかし連日リピーターで賑わう人気店であり、成城学園と向ヶ丘遊園には姉妹店もある。「うまうま」の人気の理由は、厳選された上質な肉やホルモンと、オリジナルのタレの確かな美味しさ、そして手ごろな価格にある。

 料理人であり経営者でもある市原康裕氏は、過去に住宅の設計・販売やアパレル業をしていたという異色の経歴をもつ。いずれの仕事も順調に業績を上げていたが、26才のときに一転、世田谷の超人気焼肉店に新入社員として入社した。

「両親が衣料品店を経営していて、幼少期からその姿を見ていました。そのせいか、僕も自分で商売をしたいと思うようになって。そんなとき、たまたま行ったお店の味に感銘を受けたんです。今でこそ一般的ですが、無煙ロースターを使い、輸入牛を手ごろな価格で提供する焼肉屋は、当時はまだ珍しかった。そういった店の雰囲気や、お客様の反応がダイレクトに返ってくる接客の様子などを見て、これだと思いました」

 周囲の人々は皆、転職に反対した。

「でも人生は一度きり。後悔しないために、やるしかないと思ったんです」

 入社した当初から、いつか独立するつもりでがむしゃらに働いた。その結果、オーナーからの信頼を得て、1年半で店長に昇進。店長として数年おきに店舗を異動し、将来やりたい店のビジョンを固めていった。

 そのなかで肝に銘じたのは、「自分がされていやなことは、人にもしない」ことだ。勉強のため同業他社の店を訪れた際、混雑時になると客に席をつめさせる店や、内装がゴチャゴチャして清潔感に欠ける店があった。

「お客様に、ストレスを感じさせてはいけないと強く思いました。1回目の訪問でストレスを感じたら、2度と来てもらえません。そうなったら取り返しがつかないんです」

 市原氏は客商売における信頼の重要性を住宅販売の仕事で学んでいた。住宅は客にとって一生の買い物だ。売るためには顧客の信頼を得なければならないが、当時20代の市原氏を最初から信頼する人は少なかった。

「図面は夜中に作って朝一番で届けるなど、売ることよりお客様に感動してもらうことを目標にしました。すると、だんだんお客様も心を開いてくださるんです」

 アパレルの仕事でも、得たものは大きかった。

「いわゆる裏原系の服を手がけていたんですが、その世界では何を表現しても『正解』なんです。その一方で、ものを売るためには万人受けする『マス』の視点もなくてはいけない。自由なものづくりとマスの視点のバランス感覚は、今も役に立っている気がします」

努力とチャンス、運を味方に

逆境のなかで独立を果たす

 市原氏が「うまうま」を開店したのは12年前。当時は狂牛病が世間を騒がせた後で、焼肉屋が軒並み経営的ダメージを受けていた。「うまうま」の前にあった焼肉屋も経営不振に陥り、そのタイミングで市原氏がテナントを買い取り、居抜きで開業した。

「逆境のなかでの独立だったので、とにかく怖かったですね。でも人生には3回、大きな波があるっていいますよね。そのひとつが今だと確信したんです。だからやるしかないなと。でも、やみくもに賭けをしたわけじゃないんですよ。前の店舗の経営状況から、ある程度の売上は見込めました。あとはこれを上げていけばいいかなと。怖かったけど、楽しくもありました(笑)。それに、ここまでやってこれたのには運もあると思います。人には個々にもっている運があると思うんですが、僕はそれを上手に使えたのかもしれません」

 「うまうま」は、2階の1フロアがレジと待合、3階が食事スペースだ。個々のテーブルは広々として、ストレスなく食事を楽しむことができる。店内にメニューをアピールする貼り紙はなく、お洒落で、清潔感がある。市原氏が描いていたビジョンが、そのまま形になっている。

 目を引かれるのは、待合に整然と並んだ駄菓子だ。お客様はその駄菓子を、ひとつだけ無料でもらえる。子供の頃のワクワクが、一瞬、甦る。

「老若男女問わず、誰にでも駄菓子の思い出がありますよね。お金をかけずに感動を与えられたらいいなと思って始めたんですが、皆さんとても喜んでくださいます」

市原氏が考える代表取締役としての心得

市原氏が考えるオーナーシェフとしての心得

01 地域一番店へのこだわり

02 ピンチはチャンス、反省から始まる

03 一日の終わりにはすべてに感謝

何を考え、何を求めているか 本質を追求する

 市原氏はほぼ毎日、厨房に入る。

「当店の基本的な路線はありますが、個々の店については店長にほぼすべて任せています。各々やりたいようにやってもらうのが能力を発揮する一番の近道だと思います」

 思い通りに人を動かそうとするのではなく、個々に委ねる。それが、経営を成功させてきた市原氏の答えなのだ。自分がいいなぁと思うことであれば、接客に限らずなんでも意識すること、それを真似し、それを形にできればよい。その人を喜ばせるために何をするか考え、企画する、それも接客に繋がると考えるからだ。

「スタッフが職場を好きになって自分の能力を活かすことが、結局は店を支えてくれると思います。そこで僕ができることは、心のケアしかないと思うんです」

 スタッフとの会話を大事にする。どんな些細な話にも真剣に耳を傾け、真剣に対応する。これこそ信頼関係を構築するのに欠かせないことだ。

 また市原氏は業界全体の発展を見据えた人材育成にも力を注ぐ。世田谷系焼肉研究所と称し、焼肉店の経営を志す人を対象に、技術や経営ノウハウを伝授するコンサルティングをしている。

「焼肉は自分で調理するという身近なエンターテイメント、焼肉最強説を唱えているんです(笑)。いいことがあったとき、食べたくなるのはまず焼肉、そして寿司ですよね。自分の経験を伝えることで、焼肉業界を盛り上げていけたら嬉しいですね」

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焼肉市場 うまうま

住 所:東京都調布市仙川町1-16-5 2・3F

電 話:03-5314-5056

時 間:17:00~24:15(L.O.23:30)

定休日:木曜日

交 通:京王線「仙川駅」南口より徒歩2分

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文:瀬尾 ゆかり 写真:ボクダ 茂

2016年12月15日 掲載

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