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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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もつやき優貴

オーナー 五十嵐 貴

飲食の仕事に携われば、”人間力”が必ず向上します。

飲食の仕事に携われば、

五十嵐 貴(Takashi Igarashi)

1977年、神奈川県生まれ。大学卒業後、テレビ番組制作会社・出版社勤務を経て、厨房機器の営業に携わる。知人の紹介を受けて、28才のときに未経験から飲食の道へ。新宿のもつ焼き店の店長を務める。2012年9月、独立を果たし、経堂に「もつやき優貴」をオープン。

2016年6月掲載

“デイゼロ”にこだわって差別化 右肩上がりの売上を継続中

 取材に訪れたその日、「もつやき 優貴」はちょうど内装工事中。オーナーの五十嵐氏の心得のひとつ”少しずつ変化させる”を実践していた。

「壁に棚を取りつけて、そこに日本酒を並べます。お客様に視覚的にも楽しんでもらえるようにしたいですね。このイーゼル看板も、昨日から表に出し始めたばかりです。いきなりだと驚かれますから、ちょっとずつ変えていきたいと思っています」

 明るいオープンキッチンに清潔感あふれる店内。あちこちにオリジナルのキャラクターのイラストが飾られていたりと、昔ながらのもつ焼き屋さんとは随分イメージが異なる。

「第一にきれいな、かわいい店を目指しました」

 狙いどおりの入りやすい雰囲気で女性客はほぼ半数を占めている。週末ともなれば、大勢のファミリー層でにぎわう。ただし、小さな子ども連れの来店は想定外だったとか。

「以前に店長をしていた新宿の店では、お子さんは全く見かけませんでしたから。子どもはもつをあまり好まないことが多いので、ファミリーに向けて焼鳥を始めました」

 お客様のニーズに応えてメニューも柔軟に変化。今では、ナゲットやフライドポテトなども揃えている。幅広い層の人々が住まう住宅街ならではの対応と言えるだろう。一方、経堂は東京農業大学をはじめ学校が立ち並ぶ学生街の顔も持つ。当然、学生のお客様も多いのではと思いきや、当てが外れたようだ。

「中心はサラリーマン層。20代半ばからで、学生には値段が高いんです」

 だからといって、そこは決して譲れない。朝じめの新鮮なもつという食材にこだわり抜いているからだ。

「内臓肉は鮮度が命。解体してすぐが一番おいしいんです。さばいたその日の肉を”デイゼロ”というのですが、デイゼロはどうしても高くなります。安い店で出すのは3日目、4日目の半額以下のもの。安いには理由があります。当店では、味のわかる人にいらしていただいています」

 周辺に安価を売りにしたもつ焼き店の出店が続く中で、差別化に成功。オープン以来、右肩上がりで前年比売上アップを継続している。

「いいお店だね」の一言に涙

お客様の声が伝わる喜びを実感

 アルバイト経験もなく「まさか自分が飲食をやるとは思っていなかった」五十嵐氏が、この世界に飛び込んだのは28才のとき。厨房機器の営業マンをしていた関係で紹介を受け、FCのもつ焼き店で働き始めた。

「サラリーマンをしていても景気が悪くて、賞与カットされたりという不満がありました。実家暮らしだったのですが、30才になる前に出たいと思っていたところ、『新宿にもつ焼き店を出すから』と声をかけてもらいました。全くの未経験で包丁も使えないし、周りも見えない。単純に慣れない立ち仕事がキツかったです。でも、店の近くに引っ越してしまっていたし、今さらまた転職はできないだろうと思いました」

 立ち上げから半年が過ぎる頃には社長が離れ、全体の運営を任されることに。「自分が抜ければ売上が落ちるだろう」と社長に言われ、なにくそと躍起になっていたとき、忘れられないお客様との出会いがあった。

「初老の男性に『いいお店だね。スタッフが生き生きしているね』と褒めていただき、不意に泣けてきて、なんで自分は泣いているんだろうと思いました。そんなに切羽詰まっているつもりはなかったのに、プレッシャーを感じていたのでしょうね」

 お客様の声が直に伝わる喜びを実感した五十嵐氏は、飲食の仕事の楽しさに目覚める。店長として、繁盛店をつくり上げていった。

「もともと独立する気はありませんでした。ただ、どんなにがんばって売上を上げても、他の店の赤字を補填するような状態で給料は一向に変わらない。親父から『社長と同じ仕事をして、お前の給料はいくらだ?』と吹っかけられて、自分でやろうと決意しました。休みなしに働いて、遊びにいく暇もなかったので、お金も勝手に貯まっていましたし(笑)」

 2012年9月、独立を果たし、「もつやき優貴」をオープン。誰でも気軽に入れる雰囲気でありながら、選りすぐりのもつが食べられる店として評判に。人気店へと着実に成長を遂げていった。

五十嵐氏が考えるオーナーシェフとしての心得

五十嵐氏が考えるオーナーシェフとしての心得

01 少しずつ変化させる

02 明るさを大切に

03 毎日が真剣勝負

自分の存在意義を見出せば仕事はもっとおもしろくなる

 4年目に突入した現在、五十嵐氏は2号店の出店を計画している。いよいよ、人材が揃ってきたからだ。

「店の雰囲気をつくれる人材が来てくれて、ようやく次のステップに進もうと考えられるようになりました。必要なのは他のスタッフを引っ張ったり、周りを見ることのできる人です。近頃、料理人になりたいという人は多いんですよ。ただ、料理ができることを仕事ができることだと勘違いしてしまっている。料理さえつくれば仕事は終わりだと、お客様がおかわりを求めていても全然気づかなかったり」

 自分自身が気配りの必要な営業マンとして経験を積んできただけに人を見る目はシビア。その一方、飲食業界を志す人が少ない現状を案じる。

「人気のなさには嫌気がさします。飲食はキツい仕事というイメージがありますが、どんな仕事でもキツいのは同じ。サラリーマンと違って、目の前でお客様の反応があるのはやはり楽しいですよ。調理しながら周りに気づかいをするので視野が広がりますし、いろいろなトラブルが起きても瞬時に判断する力が鍛えられます。飲食の仕事に携われば、”人間力”が必ず向上するでしょう」

 そういう”人間力”豊かな人材を育成するのが五十嵐氏の今後の課題。スタッフが日々、成長していく手応えもしっかりと感じている。

「『今日はいないの?』とスタッフを目当てにお客様が来られたり、自分のこと以上にスタッフを褒められるのが一番うれしい。そういう言葉をいただいたときは、必ず本人に伝えます。自分の存在意義を見出せれば、仕事はもっとおもしろくなるもの。人を育てるにはユルくするわけじゃないけれど、まず楽しませなければ。スタッフ一人ひとりに仕事の楽しさを知ってもらいたいですね」

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もつやき優貴

住 所:東京都世田谷区経堂1-22-18 タイムポート経堂103

電 話:03-3420-0429

時 間:17:30~24:00
(フードL.O.23:00/ドリンクL.O.23:30)

定休日:年中無休

交 通:小田急線「経堂駅」徒歩1分

H P:http://motsuyaki-yuuki-kyodo.com

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文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

2016年06月02日 掲載

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