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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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クオーレ アズーロ

オーナーシェフ 大貫 浩一

今この一瞬を一生懸命に取り組めば、
次のステップが見えてきます。

今この一瞬を一生懸命に取り組めば、

大貫 浩一(Koichi Onuki)

1978年、神奈川県生まれ。調理師専門学校卒業後、地元のイタリア料理店に勤務。さらに銀座・白金等のリストランテで経験を積んだ後、26才でイタリアへ。3年半にわたって修業を重ね、各地の郷土料理を学ぶ。帰国後、神戸のイタリア料理店の立ち上げ等を経て独立を果たす。2012年5月、中目黒に「クオーレ アズーロ」をオープン。

2014年10月掲載

オープン3年目、店に人を呼べる 力がついてきたのを実感します

 中目黒の駅前から伸びる目黒銀座商店街を進めば、「クオーレ アズーロ」の目印となる扉が見えてくる。イタリア語で”青い心”という意味を持つ店名の通り、イタリアの空の色を思わせるひときわ鮮やかなブルー。そのドアを開くと、にぎやかな活気あふれるフルオープンのキッチンとカウンターが待ち受けている。

「自分の家の近くにこんなところがあったらいいなという店づくりを目指しています。美味しいものを気軽に食べられ、気持ちのいい空間で楽しい会話ができる。それがハマれば、絶対に受け入れてもらえると思いました。客層がとてもいいんです。商店街の少し奥まった場所なので、『空いているからここでいいや』と立ち寄って店を荒らすような人はまず来ない。お客様のほとんどはこの店を目当てにいらして、ゆっくり楽しもうという方たちです。ご近所の方のリピートも多いんですよ」

 オープンから3年目。「店に人を呼べる力がついてきたと実感します」とオーナーシェフの大貫氏は語る。

 日々、入れ替わるメニューの豊富さもまた魅力のひとつ。イタリア各地の郷土料理が50種類以上も揃う。そこには5つの州を渡り歩き、修業した経験が存分に活かされている。

 イタリア料理ひと筋に歩んできた大貫氏。早くからアルバイトを経験し、調理師専門学校に入学。ところが、当初志していたのは和食だった。

「将来、店を持つことが前提でしたので居酒屋でバイトをしながら、こういう空間を自分でつくりたいと考えました。ただ当時、バンドをしていて、そのためにもっと融通の利く仕事を探していたところ、友達に生パスタの店を紹介されたんです。そこのシェフがとにかくかっこよかった(笑)。昔気質の人で、料理の腕もすごくて。イタリアンというよりシェフに惚れたのが始まりでしたね」

 その後、イタリア料理そのものに目覚めた大貫氏は銀座のリストランテに転職。本格的な修業を開始する。

「シェフも先輩も厳しくて、きつかったです。逃げようと思えば逃げられたけれど、そうすればまた同じ壁を乗り越えられない自分がいるだけ。必要な人間とされるまでがんばって、次に移ろうと決意しました」

 ついには忍耐と地道な努力が認められ、スーシェフを務めるまでに。次に、渡伊の足がかりにしようと選んだのがイタリア人シェフの店。思惑どおりに修業先を紹介されて、イタリアへと渡るチャンスをつかんだ。

イタリアにどっぷりとつかって

イタリア人になれたと感じました

 現地の修業先は、どこも片田舎。当時、26才の大貫氏には日本との環境の違いが何よりもこたえた。

「まだ小僧でしたので(笑)、自動販売機もコンビニもないのにはまいりました。一番思い出深いピエモンテの店は山の上にあって、街に降りるバスは1日3本だけ。欲しいものも買えないし、言葉もわからない。しかも、シェフが厳しくて、店はすごく忙しい。挫けそうになりましたが、そんなときに銀座の店で耐えられた自分を思い出しました。逃げるより立ち向かったほうがいい。その先に、きっといいことが待っているというのがわかっていましたから」

 仕事場で厳しいシェフは、実はとても温かい人柄だった。まるで本物の家族のように接してくれた。

「毎週、休みの日にはファミリーが集まって、一緒に食事を楽しみました。ワインを造るためのぶどうの収穫を手伝ったり、お祭りに連れて行ってもらったり。今でも、訪ねて行くと『おかえり!』と言ってもらえるんですよ。彼らは、自分のイタリアの家族だと思っています」

 2年の予定だったイタリア修業は結局、3年半まで延長する。

「納得いかなかったんです。評判の良い店には日本人が必ずいるので、どっぷりとつかっていない気がしました。日本人がいない、しかも勉強できるレストランはないかと探したら、たまたま見つかった。それがマルケ、また山の中の店です。24時間イタリア人と一緒に寝起きをして、殴り合いのけんかまでして(笑)、こういうことなんだと気持ちがわかるようになりました。イタリアの心が自然に浸透してきて、やっとイタリア人になれたと感じました」

 イタリア料理の世界では、今や技術的には日本のほうが上だともいわれている。ただ本場を見ておきたいという想いからの渡伊だったが、そこで得たものは大きかったようだ。

「なぜ、この土地でこういう料理やワインが生まれるのか。イタリアの風土を肌で感じられたことが、自分にとっての一番の収穫でした」

大貫氏が考えるオーナーシェフの心得

大貫氏が考えるオーナーシェフの心得

01 お客様目線を大切に

02 みんなが楽しめる店づくり

03 お客様もスタッフもともに成長

自分自身もスタッフもお客様も 日々、一緒に成長していきたい

 帰国後、大貫氏は神戸で友人の店の立ち上げを手伝い、軌道に乗ったのを見計らって、自身の店の準備に入る。物件探しだけに1年以上を要し、「見た瞬間に、ここしかないとピンと来た」のが現在の店舗である。

「立ち上げから1年目は苦しい時期もありましたが、赤字を出したことがありません。宣伝する余裕もなかったのが、運良く雑誌に取り上げられたり、口コミで広がっていきました。とても恵まれていると思います」

 今後の目標をたずねると、「今この一瞬一瞬を一生懸命に取り組むことです」という答えが返ってきた。

「そういう姿勢がなければ、店舗展開などという話も出てこないでしょう。毎日、一生懸命に続けていれば、次のステップが見えてくるはずです」

 これからも日々成長、自分自身もスタッフもそしてお客様も、ともに成長していきたいと大貫氏は語る。

 未来のオーナーシェフを目指す人たちへの助言を求めると、「素直であること」と一言。大きく伸びゆくための第一の条件といえるだろう。

「この仕事の醍醐味は何と言ってもライブ感です。お客様が料理を口に入れて、ウーンとうなっているのを見ると、やりがいを感じます。店を持ちたいと思うなら、まずはお客様目線になることが一番大切。実際に自分で食べに行くことです。若くてお金がないときでも自分の懐を痛めながら、勉強してもらいたいですね。そうすれば、お客様の気持ちがわかるようになるでしょう。あとは、素直さと明るさがあれば大丈夫!」

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クオーレ アズーロ

住 所:東京都目黒区上目黒2-42-12 渋谷ビル1F

電 話:03-5708-5101

定休日:火曜日

時 間:18:00~翌2:00(L.O.翌1:00)

交 通:各線「中目黒駅」より徒歩7分

H P:http://cuoreazzurro51.com/

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文:西田 知子 写真:yama

2014年10月16日 掲載

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