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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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MASSIMOTTAVIO(マッシモッタヴィオ)

オーナーシェフ マッシモッタヴィオ・ミニクッチ

これは仕事ではない。僕の運命であり、ミッション。

マッシモッタヴィオ・ミニクッチ(Massimottavio Minicucci)

1970年、イタリア・ナポリ生まれ。14才からピッツァ職人としての修業を始める。ナポリをはじめ、ヨーロッパ各地で経験を積んだ後、1999年に来日。”ピッツァイオーロのマッシモ”が焼くナポリの伝統的なピッツァはたちまち評判になる。2011年10月、独立を果たし、永福町に「MASSIMOTTAVIO」をオープンする。

2013年10月掲載

バカンスのために東京へ まず日本人が好きになりました

 永福町駅を出て井の頭通り沿いを進むと、「MASSIMOTTAVIO」の印象的なファサードが目に飛び込んでくる。大胆な色使い、ブルーのオーニングには小さな旗が翻る。一方にイタリア、一方には日本の国旗。イタリアンレストランにイタリアの国旗が飾られているのは珍しくないが、日の丸を見ると少し不思議な感覚にとらわれる。しかし、”日本のナポリピッツァ”の草分け的存在として広く知られるマッシモッタヴィオ・ミニクッチ氏にはいかにもふさわしい。この国への愛情や深い想いが伝わってくるようだ。

 マッシモッタヴィオ氏が初めて来日したのは1999年。当初は、単なるバカンスのつもりだったとか。

「イタリアでピッツァ職人をしていて、8月の終わりにバカンスで東京へ行くことにしました。こっちに来ると、まず人が好きになった。街並はあまり好きじゃないけれどね(笑)」

 日本の人々と交流するうちに友だちも増え、日本人そのものに惹かれたという。その後、赤坂、京都のピッツェリアを経て、永福町の有名店「ラ・ピッコラ・ターヴォラ」の看板ピッツァイオーロとして活躍。伝統的なナポリピッツァの美味しさを広めていった。

 熟練した技で焼き上げるピッツァは、日本人がこれまで親しんできたものとは味わいも食感も異なる。瞬く間に評判を呼び、人気を集めた。

「100年前のピッツァはこうだったんですよ。厚みがあって、ふっくらしている。ピッツァがブームになって、職人が足りなくなり、外国人が焼くようになると、イタリアのピッツァはどんどん薄くなってしまいました。縁が膨らんでいるのが、伝統を守ったナポリピッツァの特徴。そこで職人の技術がわかるんです」

お客様が来てくれるのは

この店に”3つのO”があるから

 2011年10月、マッシモッタヴィオ氏は独立を果たし、現在の地に自らの名前を掲げて出店。前勤務先と目と鼻の先という立地だけに様々な憶測を呼んでしまったが、「リベンジではないですよ」と強調する。

「あちこち探したのですが、僕の望んでいた広さがどこにもなかったんです。やっと見つけたのが、ここだった。偶然なんです」

 確かに、50席を数えるメインダイニングは広々。地下には100人の収容が可能なパーティスペースも備える。バラを象ったシャンデリアがきらめくエントランスから、異空間に入り込むような雰囲気を楽しめる。

「大きくて、すてきでおしゃれな店でしょう。お客様は高そうに思って、入りづらいんじゃないか。だから、店名を自分の名前にしました。フレンドリーな、自分のお家のような店にしたい。”僕の家にようこそ”と、お客様を迎えたいと思いました」

 店長の井尾俊仁氏によると、「彼がすごいのはオーナーであり、ピッツァイオーロでありながら、店も自分で作っているところ」とのこと。

「店に飾ってある絵の額縁も手作り、カーテンも自分でイタリアから生地を買い付けました。ピッツァ窯も一から彼が作ったものなんですよ」

 隅々にまで手をかけ、心を配ってお客様を迎えた結果、オープンから大反響。さらには、マッシモッタヴィオ氏自身がすでに”この街の有名人”のような立場にあるという土台もあった。飲食店の口コミサイトでは、「マッシモはどこへ?」とちょっとした騒動になっていたとか。特別な宣伝をすることもなく、客足をみるみる伸ばしていった。

「なぜ、お客様が来てくれるのか。前の店で10年、本当にがんばったからだと思います。お客様ともすごく仲良くしていましたから。それに、この店には”3つのO”があります。大きい、美味しい、大安い!」

 そう言って、陽気な笑顔を見せるマッシモッタヴィオ氏。こんなフレンドリーな人柄にも、大勢の人々が引きつけられているにちがいない。

「ナポリから来たおじいさんに『あなたのピッツァは若いときに食べた懐かしい味がする』と言われたのもうれしかったし、ゲイの人に『このピッツァはすばらしい!』と言われたのもうれしかった。彼らはセンスがいいからね。でも、とくに言葉がなくても、お客様が食べているときに目を見ればわかります。みんな目が美味しいと言っている。それを見るのが一番うれしいことです」

 今や、「MASSIMOTTAVIO」を訪れる人は老若男女を問わず、上は80代のお年寄りまで気軽に足を運ぶ。今後も、ファン層はますます広がっていくことだろう。

マッシモッタヴィオ氏が考えるオーナーシェフの心得

マッシモッタヴィオ氏が考えるオーナーシェフの心得

01 美味しいのは第一条件

02 フレンドリー

03 個性を大切に

目標は美味しいものをつくって食べる人を幸せにすること

 14才からピッツァ職人としての修業を始めたマッシモッタヴィオ氏は、今も日々ピッツァをつくり続けている。そして、ピッツァをつくること自体を心から楽しんでいる。

「つくるのが好き。これが一番楽しいんです。だから、続けられる」

 一方、最近のピッツァブームに乗せられて、軽い気持ちでこの世界に飛び込もうとする人たちには複雑な想いを抱いているようだ。

「イタリアで2、3カ月ピッツァを勉強して、有名になった人を見て、ああなりたいと思うんですよね。でも、彼らはネットワークがあったり、スポンサーがついていたりする。誰でもできるわけではないんです。料理は本当に難しい仕事です」

 では、ピッツァ職人を本気で目指そうという人たちへのアドバイスを求めると、次のように答えてくれた。

「なぜ、この仕事をしたいのか。お金儲けを考えてはいけません。美味しいものをつくって、食べる人を幸せにする。これだけを目標にすることです。実際につくることが好きなら、どこでピッツァを習ってもいい。ただ、本当にそれが自分に合っているのか。僕には、これは仕事ではない。ピッツァをつくって、みんなを幸せにする。これは僕の運命であり、ミッションです」

 果たして、これほどの強い決意を持って仕事に臨める人はどれくらい存在するのだろうか。「運命であり、ミッション」と言い切るマッシモッタヴィオ氏の姿からは、真のピッツァイオーロだけが持つ威厳と自信が伝わってきた。

MASSIMOTTAVIO(マッシモッタヴィオ)

MASSIMOTTAVIO(マッシモッタヴィオ)

住 所:東京都杉並区永福4-4-4 永福ファイブビル

電 話:03-6802-7648

定休日:水曜日

時 間:月~金11:30~14:30、土日祝11:30~15:30
月~日18:00~22:30

交 通:京王井の頭線「永福町駅」北口徒歩3分

H P:http:www.massimottavio.com/

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文:西田 知子 写真:yama

2013年10月03日 掲載

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