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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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赤寶亭

代表取締役・店主 赤塚 真一

まっさらになれば、周りがだんだん見えてきます。

赤塚 真一(Shinichi Akatsuka)

1957年、山形県生まれ。高校卒業後、赤坂の「きくみ」で修行を積む。滋賀県の「招福楼」での修行を経て、再び「きくみ」に戻り、40才で料理長に就任。2004年9月、神宮前に「赤芳亭」をオープン。2006年、法人化と同時に現在の「赤寶亭」に店名を改める。

2013年8月掲載

日本料理は日本の文化の総合体 趣向を凝らしてお客様をもてなす

 有名ブランドの旗艦店が立ち並ぶ最先端モードの発信地、神宮前。伝統に根ざした日本料理の真髄を供する店が、その場所に存在するのはいささか意外に感じられるかもしれない。ミシュラン2つ星に輝く名店ながら、慎ましやかで端正な「赤寶亭」の佇まいは、店主である赤塚真一氏の心映えを表しているようだ。

「私はお茶を嗜んでいますので、根津美術館を訪れては、店を出すならこのあたりがいいと思っていました。緑があって、建物もあまり高くない。田舎育ちなので、ごちゃごちゃしたところは苦手なんです(笑)」

 山形県出身の赤塚氏。毎年、地元から取り寄せるという初夏の味覚、鮎についての逸話を語ってくれた。

「明治天皇が行幸された折、名産の鮎を50尾献上したところ大変喜ばれ、さらに50尾所望されたと言い伝えられます。ですから、解禁になった最初の便で届く鮎を明治神宮に奉納させていただいているんですよ。なぜそういうことを行うのかという意義を従業員にも教えています」

 歴史を重んじ、伝統を大切にする。その姿勢は「日本料理は日本の文化の総合体」という信念があってこそのこと。座席のしつらえから器、花、掛軸、庭などすべてに趣向を凝らし、お客様をおもてなししている。

「この仕事の魅力のひとつは、少々不謹慎かもしれませんが、趣味を兼ね備えられるところだと思います。花入れに花を生けて、自分でもいいなと思ったり、それをまたお客様が褒めてくださるとうれしいですね。そして、料理も美味しいと言っていただけたなら、この上ない喜びです」

何も考えず、常に反応できるよう

まずは頭をまっさらに

 現在の地に店を構えるまで赤塚氏は「きくみ」の料理長として腕を振るっていた。18才で日本料理の世界に飛び込んで以来、赤坂の老舗料亭で時を過ごし、心と技を培ってきた。

「高校の恩師の紹介でしたので、強い意志を持っていたというわけでもなかったんです。修行を始めると、これまでの生温い生活とは全く違う。なんという世界に入ってしまったんだと驚きました(笑)。跡継ぎの長男でしたから親から腫れ物に触るような扱いを受けていたのが、いきなり怒鳴られたり、叱られたり。ただ親の反対を押し切って来たので、途中でやめたら恥ずかしいと思いました」

 3日がんばったら3週間、3週間の次は3ヶ月を目標に。そうして月日を重ねるうちに、気がまえや身のこなしが自然に形づくられていった。

「まずは頭をまっさらにしないといけないと思ったんですよ。自分の主張をしていたら、周りに合わせられないですから。何も考えず、まっさらになったつもりで、とにかく何か言われたら常に反応しようと心がけました。呼ばれてないのに『はいっ!』と大きな声で返事をしたりね(笑)。そうしているとだんだん慣れて、先輩が思っている以上のことを先回りしてできるようになっていました」

 自他ともに認める「人一倍強い上昇志向」がさらに後押し。茶道や禅など文化についてもどん欲に学び続ける中、いつしか「店を背負って立ってほしい」と嘱望される存在に。滋賀県東近江の「招福楼」へ修行に出る機会にも恵まれた。

「今、行っていることの基本はそこで学びました。主人から日本文化の大切さを教えていただき、良い先輩方にも巡り会うことができました。独立するとき、先に店を出しておられた先輩から心がまえを教えていただいたのはありがたかったですね。京都の先輩に『料理が一番だ。絶対に手を抜いたらあかん』と言われたことを胸に刻んでいます」

 再び「きくみ」に戻った後、独立するという選択肢もあったが、赤塚氏は敢えてそれを選ばなかった。

「主人も女将さんも親同然で、ほとんど実家のようなものでした。お世話になった方から『帰ってこい』と声をかけていただき、恩を返さなくていいのかと思いました。人との出会いを自分から切るのは申し訳ないですよね。『一生懸命がんばりますけれど、時期が来たときには早めに申し上げますので』と断りを入れ、料理長になりました」

 その後12年間勤め上げる。周りの状況を整え、独立開業にようやくこぎ着いたのは2004年。赤塚氏が47才のときのことだった。

赤塚氏が考える店主の心得

赤塚氏が考える店主の心得

01 何事にもまっさらな心で臨む

02 いったん決めたことはぶれない

03 健康に気づかい、休めるときは休む

人が良いということであれば 逆らわずにやってみるのが処世術

 迂遠にも見える道のり、それでも、さまざまな経験を積んだ上での独立は現実的に利点が大きい。

「家庭を持ったり、自宅を構えたりという人としての基盤を作ることができたのがよかったと思います。借金して小さな店を持っても、個人事業主に銀行はお金を貸してくれません。大変な思いをして、家1軒も建てられないということもあり得ます。ですから、私の店で働いてくれる人たちには家庭をちゃんと持たせて独立させたいと思っているんですよ」

 一人ひとりを親身になって思いやる赤塚氏。「料理だけではなく、立ち居振る舞いや食事の作法も教えていきたい」と人材教育にも力を注ぎ、次なる展開を思案している。

「若い方にももっと手頃な値段で本物の日本料理を召し上がっていただきたいですね。また高齢社会でもありますし、一般の高齢者の方が自由に使える金額はそれほど多くはないでしょう。今後、そういう方々にもいらしていただけるリーズナブルな店を出したいと考えています」

 そのためにも「深く強い想いを持って仕事に臨む人材」の成長が待たれるという。求められるのは柔軟さ、そして「まっさらな心」。禅の”無心”にも通じる赤塚氏の人生観は、これから独立を目指す読者にも大きな示唆を与えてくれるだろう。

「人から言われて自分の考えとは違うなということでも、やってみると結果的に良くなることもあります。自分の想いだけを通そうとしたところで、人生経験の豊富な人たちから見れば子どもが駄々をこねているようなもの。人が良いということであれば、まずやってみるのが処世術のひとつではないでしょうか。我を通して凝り固まれば、反発するしかない。自分をなくして、まっさらになれば、周りがだんだん見えてきます」

赤寶亭(せきほうてい)

赤寶亭(せきほうてい)

住 所:東京都渋谷区神宮前3-1-14

電 話:03-5474-6889

定休日:日曜日

時 間:火~土(昼)12:00~14:30
月~土(夜)18:00~23:00

交 通:地下鉄「表参道駅」・地下鉄「外苑前駅」徒歩7分

H P:http://www.sekihoutei.jp/

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文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

2013年08月22日 掲載

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