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新鶏 店主 新井 輝久求人・新鶏 店主 新井 輝久転職情報 グルメキャリー

独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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新鶏(にかけ)

店主 新井 輝久

「働きたい」と来てくれた人が
必ず何かを得られる店でありたい

新井 輝久(Arai Teruhisa)

1977年生まれ。大手印刷会社に勤務し、25歳で退職。その後は介護福祉施設(老人ホーム)に5年間勤務。退職後、かつて感銘を受けた焼き鳥店で修業を始める。その後、大宮を拠点に複数店舗を展開する飲食企業に入社。焼き鳥店の立ち上げ店長を経て、業務委託契約の形で譲り受け店舗を運営。2020年10月31日、大宮駅から徒歩5分の場所に「新鶏」をオープンし独立。


 

自分にしかできない仕事を――
模索し見つけた「焼き鳥」の道

 埼玉県随一の繁華街・大宮。駅から徒歩5分、飲食店が立ち並ぶ通り沿いのビルの7階に、知る人ぞ知る名店「新鶏(にかけ)」がある。
 その一風変わった店名の由来を、店主の新井輝久氏に聞いた。
「鶏は、古くから人の生活と密接な関わりがあります。古事記や万葉集に登場する鶏の古名が“かけ”。この読み方に、僕自身の『思いを“かけ”る』『新しい料理をおい“かけ”る』といった意味をこめて、『新鶏(にかけ)』と名付けました。
 そう話す新井氏の穏やかで丁寧な話し方には、人柄の良さや誠実さがかいま見える。
 もともと大手印刷会社に勤務していたが、25歳で退職。その後、介護施設でアルバイトとして働くも、すぐにその手腕が認められ、社員登用される。3年後には副主任にまで昇進したが、それを機に再び退職した。
 新井氏は、常に心のなかで、自分がサラリーマンに向いていないことを感じていたからだ。
 「ずっと、『自分にしかできない仕事をしたい』と思っていました。介護施設を辞めたのは、このまま働いていたら辞められなくなると思ったからです。『何かを始めるなら今しかない』そう思ったとき真っ先に心に浮かんだのが、サラリーン時代、先輩に連れて行ってもらった焼き鳥店です。その店の焼き鳥の美味しさは僕にとって衝撃的で、ふだんから『あんな店を経営してみたい』と思っていたんです」
 新井氏はすぐさま、その焼き鳥店の門を叩いた。

サラリーマン時代の経験が
飲食店の経営に威力を発揮

 30歳で料理人としての修業を始めた新井氏。料理人としては決して早いスタートではなく、多くの苦労があった。そんなときに役立ったのが、大手企業の営業職だったころの経験だ。
「それまで包丁をほとんど握ったことがないわけですから、料理人としての修業は本当に大変でした。だから常に『自分ならできる』という強い気持ちをもって、懸命にやりました。先輩からあまり教えてもらえない環境だったので、先輩の動き一つひとつを見て、技術を盗んだりもしました。ただ、営業職で培った対話力のおかげでスムーズな上下関係を築けました。また相手に心を開いてもらう接し方も身についていたようで、人間関係は良好でした」
 その後、大宮を拠点に複数店舗を展開する飲食企業に入社。翌年には新たな焼き鳥店の立ち上げ店長に抜擢された。理由は、それ以前に勤めていた店舗の売り上げを大きく伸ばしたからだ。
 「長く続く飲食店には、売り上げの波があります。その波は何もしないでいると衰退するのが常なので、波の『底』を上げることが大事です。そのためのさまざまな提案をし、改善していった結果、売り上げが大きく伸びたんです」
 そんななか、新井氏が新たに学んだ経営の極意がある。
「調理場も大事ですが、飲食店の要は『ホール』です。お客様がどの料理を、どのタイミングで召し上がって、どんな感想をおっしゃるか。また、お客様に顔を覚えていただき、会話を交わして常連になっていただくのも、ホールの働きなくしてできません。そこにいち早く気づき、ホールを重視して仕事をしていたことが、売り上げにつながったのだと思います」

コロナ禍での独立
立ち止まったら、そこで終わり

 新井氏が「新鶏」をオープンしたのは2020年10月31日。コロナ禍で飲食業界全体が、かつてない苦境に立たされていた時期でもある。その真っ只中に、なぜ開業を選んだのか。
「もちろん、先の見えない怖さはありました。ただ『ここまできたら、立ち止まれない』という思いのほうが強かったんです。退職と転職、また修業を始めたときも、僕は、自分がやりたいと思ったことは1秒でも早く行動に移したほうがいいと思っていて。行動してダメだったときのことを心配するより、良かったと思えるように努力しようという考え方なんです。また、過去の業績が認められ、飲食店として国の支援が受けられたたことも心強かったですね」

新井氏が考える店主としての心得

新井氏が考える店主としての心得

01 要は「ホール」。お客様のニーズをつかむ

02 失敗を案ずるより、成功へ向けて努力する

03 「働きたい」と来てくれた人は、拒まない

 

鶏へのこだわりと飽くなき探究心が
お客様の特別な体験を作る

 現在、「新鶏」の客足は連日絶えない。
 店舗はカウンターとテーブル席のほか、完全個室が2部屋。メニューは2種類のおまかせコースとアラカルトだ。近隣に勤める会社員が同僚を連れてきたり、接待や結納などに利用されたりすることも多いという。
 新井氏のこだわりは、フランス産の地鶏プレノワールをはじめ、さまざまな鶏を料理に合わせて使い分けることだ。
「プレノワールは真っ黒なフランス産の鶏で、日本では愛知と長野の県境にある標高1,300mくらいの場所で飼育されています。この鶏は、修業時代にお付き合いのあった業者さんに教わりました。長くお付き合いしていると、いい素材を教えていただけることがあるんです」
 鶏肉は、とても繊細で奥深い。種類のかけ合わせや餌はもちろん、季節やさばき方によって味が変わるという。
「焼き鳥はさらに奥が深くて、串のさし方や串の形でも味が変わってしまうんです。また、ふっくらと焼くか、ややカチッと締まるように焼くのか、部位によっても変わってきます。日々いろんな鶏をさばきますが、毎日発見があるし、感動がありますね。厨房でよく『おお、スゲー!』と歓声をあげてます(笑)」 
 鶏の部位によっておすすめするお酒の種類にもこだわる。
「脂肪が多めの部位なら、牛のステーキと同じく赤ワインを合わせたりと、ペアリングも研究しています。鶏肉料理で部位によってお酒を変えるのは珍しいので、お客様にも楽しんでいただいていますね」
 鶏への飽くなき探求心が、お客様の特別な体験につながっているのだ。

 

「働きたい」と来てくれる人のプラットホームになりたい

 新井氏に今後の展望を聞くと、意外な答えが返ってきた。
「僕がこの店を作った理由は、もちろん独立したいとの思いからですが、同時に『人を育てたい』という考えもあったからです。飲食業界で独立を志す人は多いけれど、皆、どうすれば独立できるのか分からないんです。だから『この店で全部の仕事をクリアできれば、独立して大丈夫だよ』というプラットフォームになれればと思っています。仕込みや調理はもちろん、経営のこと、プライベートと仕事の両立のしかたに至るまで、惜しみなく教えていますし、これらかもそうするつもりです」
 独立をめざす人を支えたいという新井氏の思いは、どこから来るのか。
「結局のところ、人は、一人では何もできないと思うんです。誰かがいてくれて、考えを共有したり意見を出し合ったり、時にはぶつかりあって、自分が成り立っている。従業員がそのことに気づけたら、独立しなくても人生がもっとよくなると思いますし、僕も大事な話ができるメンバーが欲しいですしね」
 新井氏のような経営者が増えれば、その店だけでなく、飲食業界全体、ひいては日本経済の発展にもつながるだろう。
「そうですね。うちで働くことが、飲食業界の発展に紐づく形であってほしい。そんな思いから、店で使う野菜を作るための畑や、ニンニクの水耕栽培も業者さんへお願いしています。それがまた難しくて、第一次産業に携わる方のすごさを改めて感じました」
 畑や水耕栽培まで業務を広げる理由には、従業員の可能性を広げる意味もあるという。
「なかには、どうしてもお客様の対応が苦手だったり、手順どおりに調理することが難しい方もいます。でも『それを克服しないと働けない』という状況にはしたくない。彼らが働く場を増やす意味でも、畑や水耕栽培を続けたいですね。実際、両方ともすごく手間と時間がかかりますが、そういった仕事のほうが向いている方も少なくないんです」
 そんな経営を「甘い」と言われることもある。新井氏は自身がある意味で「甘い」ことも認めながら、しかし、大きなビジョンを持つことが仕事への原動力になるという。
「どんな仕事にも近道はなく、ひたすら努力しづつけるしかない。楽しいこともあれば、苦労も厳しさもあります。でも、それに気づくことが大事だと思います。働きたくてここに来た方が、店を去るにしても、残るにしても、0にはしない。1つでも2つでも、何かを得られるような店にしているつもりです。なぜそうするか…難しい質問ですが、結局は『出会えたから』がすべてのような気がします」

新鶏

住 所:埼玉県さいたま市大宮区宮町1-99-3 L.H 大宮ビル7F

電 話:050-5488-7782

時 間:17:00~23:00(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)

定休日:日曜日、その他店の定める日

交 通:各線「大宮駅」徒歩5分

URL:https://www.nikake.com

文:瀬尾 ゆかり 写真:吉川 綾子

2023年01月12日 掲載

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