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寿しの いく味 代表取締役 中村 吉成求人・寿しの いく味 代表取締役 中村 吉成転職情報 グルメキャリー

独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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寿しのいく味/有限会社 魚成

代表取締役 中村 吉成

自分を変えられる
チャンスはここにある

中村 吉成(Yoshinari Nakamura)

1973年、東京都生まれ。20才のとき北海道を旅して、知床の観光ホテルでのアルバイトを機に飲食の道へ。その後、札幌のフランス料理の名店「モリエール」のグループ店「マッカリーナ」で経験を積む。26才で帰京し、和食に転向。27才で独立し、渋谷で居酒屋を開業。現在、吉成グループの代表として渋谷3店舗・丸の内1店舗を運営している。


食の激戦区、渋谷で21年
今も第一線の現場に立つ

 渋谷の地に店を構えて21年。今では丸の内の1店舗も含め4店舗を展開しながらも、吉成グループを率いる代表の中村氏はなおも現場に立ち続けている。
「やっぱり、この仕事が好きなんですよね。店舗を増やしても、自分はプレーヤーとしてずっとここにいて、スタッフの皆と競い合いたい。今でも、料理人にはいろいろと口を出したいですからね(笑)」
 自らカウンターで寿司を握る「寿しのいく味」をはじめ、全店舗に共通するコンセプトは「魚の鮮度と質にこだわること」。毎日、市場に足を運び、目利きした最良の魚介類が豊富に揃う。
「日ごとに仕入れの状況が変わってくるので、メニューは手書き。昭和ですよね(笑)。割烹などの高級店はお任せがほとんどですが、そのスタイルに飽きて自分の好きなものを選びたいというお客様が多くいらっしゃいます。たとえば、酒のつまみになる巻き物のメニューも充実しています。いたずら心でかんぴょう巻にワサビをたっぷり入れたものすごく辛い“男巻”をつくると、ある有名な女優さんに『辛すぎるので私用につくって』と頼まれて“女優巻”が生まれてと、どんどん品数が増えていきました」
 バラエティに富んだメニューには、中村氏の遊び心がたっぷり。それでいて、「お客様が一番注文しやすいのは5貫くらいなので」と“極上5貫”“炙り5貫”“いつもの5貫”なども取り揃え、隅々まで心配り・目配りが利いている。時間制で追い立てられるようなことがないのも、魅力の1つ。美味しいものを知り尽くした大人たちにとっても、実に使い勝手のいい店だといえる。食の激戦区、渋谷で長く繁盛店を続けられる秘訣はきっとこんなところにあるのだろう。

高級フレンチのシェフから
一皿にかける情熱を学んだ

 魚料理の専門店・寿司店を運営するグループの代表といえば、いかにもこの道一筋に歩んできたかのような印象を受ける。実のところ、中村氏はフレンチ出身。飲食の世界に入ったのも、思いがけないきっかけからだった。
「2浪の末、ギブアップして東京から逃げるように北海道を放浪しました。そこで、たまたま行き着いたのが知床・ウトロのホテルです。人が足りないとかで手伝うようになったのですが、観光客目当ての料理はこんなんでいいの? というレベル。その後、ニセコのホテルでも働きましたが物足りなさを感じていました」
 他の業界への転職を本気で考えるようになっていた。そんなとき、ある常連のお客様の一言が踏みとどまらせた。
「シェフが休みの日に任されて、自分がつくった料理をお出ししたのですが、『今まで食べてきた中で一番美味しい』と言ってくださったのです。本当にうれしかったですね。あの言葉がなければ、続けていなかったと思います」
 そして、さらに大きな転機を迎える。料理人として本格的な修業の第一歩を踏み出すことになった。
「札幌の有名なフランス料理店『モリエール』に彼女と一緒に食事に行ったのです。あまりの美味しさに衝撃を受けて、ここで働きたいと思いました。先輩のツテをたどって、モリエールのグループ店「マッカリーナ」 に研修から入り、23才くらいからフランス料理を始めました」
 20年以上前の修業時代は現在の労働環境とは比べものにならない。休みなしの長時間労働も当たり前。何度も挫折しそうになりながらも、なんとか持ちこたえられたのは多くの気づきと学びを得たからだった。
「高級フレンチは1品に対してこの人は野菜の係、この人は肉の係と、何人もの手がかけられています。シェフたちの一皿への熱い想い、一皿への情熱を知りました。調理の基本も、このとき身につけました。『冷たいものは冷たいうちに、熱いものは熱いうちに』などと徹底して教えられました」

食材の質は決して落とさない
いいものはお客様に伝わる

 その後、帰京して一時はイタリア料理店に籍をおいたが、最終的に選んだのは和食。修業時代のシェフの助言が転向を後押しした。
「フランス料理では一度も褒められなかったのに、賄いをつくると『美味しい』と言っていただけました。『飲むときのつまみをつくるのが上手いよね。フレンチより和食が向いているのでは』と勧められたのです」
 才能を見出されて奮起した中村氏は居酒屋に移り、店舗運営のノウハウを身につけると、27才の若さで独立。渋谷に居酒屋を開業した。
「全然客足は伸びないですし、借金も抱えて、独立するには早すぎたかなと思いました。当時、魚業態の店はあまりなくて、流行っているのは飯がまずくても雰囲気だけはいいみたいな店。指をくわえて横目で見ていると、その店の社長から『残るのはたぶん吉成さんの店だよ』と言われました。今になって、その言葉をなるほどと感じます」
 半年後、飲食店予約サイトを活用し始めた頃から風向きが変わった。一度来店した人がリピーターとなり、日に日に増えていった。
「お客様が全く来ないときでも、食材の質は決して落としませんでした。もっと高いものを仕入れようとしていたくらいです。現在のようにSNSが発達した時代なら、もっと早く集客できたかもしれません。時間はかかりましたが、お客様がいいものをわかってくださり伝わっていきました」
 新鮮な旬の魚料理を存分に味わえる店は、居酒屋にも高級店にも飽き足らない人たちの間で評判となる。開業から1年が経つ頃には、常に満席の人気店になっていた。

中村氏が考える代表としての心得

中村氏が考える代表としての心得

01 自分が仕事を楽しむ

02 顧客情報を適切に管理する

03 自信を持って美味しいものを提供する

若い世代向けにリニューアル
新風を吹かせる人材に期待

 現在、「渋三吉成」は休業中。渋谷の新たなランドマーク、渋谷ストリームのすぐそばに立地する同店はより若い世代向けにリニューアルする予定だ。年内のオープンを目指して、内装のてこ入れを進めている。
「昔からの常連のお客様は『高くなったよな』などと言いつつも、店に通い続けていただいていますが、客層は若い人たちまでなかなか広がりません。40代以上のアッパー層の方が中心です。コロナ渦の影響も少なからずありますし、若い人向けに単価を抑えた良心的な店にしたいと考えています。なるべく他の2店舗と変わらない良質な食材を用いながら、ワインも提供するような店にしたいですね。これまで自分がやってきたことを、この店で表現していきたいと思います」
 一方、お客様だけではなく働くスタッフたちも経験豊富なベテラン勢が揃う。次なる展開に向けて、新しい風を吹き込む人材が求められる。
「やる気のある、元気な人に来てもらいたいですね。そういう人に、オヤジを利用して学んでもらいたい。今はもう厳しい修業の時代ではありません。みんな、やさしいおじさんばかりですよ(笑)。こうやってやるんだぞと丁寧に仕事を教わりながら、1つひとつ覚えていけばいい。居酒屋で何年働いても魚を捌けなかったり、出汁をとれなかったりする人も多いじゃないですか。ここには魚がいっぱいあるので、まずは失敗してもいいので数多く体験することです」
 意欲のある女性も大歓迎。小料理屋の出店も視野に入れているので、“あこがれの渋谷で女将さん”という未来図も描けるかもしれない。和洋を問わず経験者、イタリアンやフレンチからの転向組にも道が開かれている。何より中村氏自身が同じ経験を経てきただけに共感し、バックアップしてくれるに違いない。
「ありきたりな言葉になるかもしれませんが、自分が変われるチャンスだよと伝えたいですね。どこの店で働いても同じなんてことはありません。いい食材に触って、仕事を覚えて、3年は踏ん張ってもらいたい。そうしてしっかりと実績をつくっていけば、もっと稼げる人に必ずなれます」

寿司のいく味

住 所:東京都渋谷区渋谷1-7-1 渋谷S-6ビル1F

電 話:03-6427-2762

時 間:平日昼11:30~15:00(L.O.14:30)
平日夜17:30~23:00(L.O.22:00)
土曜日16:00~22:00(L.O. 21:00)

定休日:日曜日・祝日

交 通:各線「渋谷駅」より徒歩6分

URL:https://www.uonari.co.jp

文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

2021年11月04日 掲載

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